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下水道
5部分:第五章
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す。いよいよ」
「何かああしたカルトっていうのは」
 フランコは彼等の話を聞きながら呟くのであった。
「どうしてああも理想社会とか言ってテロに走るのかね」
「自分達以外の考えや存在を認めないからだな」
 フランコの呟きに大してマクガイアは真面目な感じで応えてきた。それまでの軽い調子は何時の間にか完全に消えてしまっていた。
「だからカルトなんだよ」
「何だ、わかってるんだな」
 フランコは彼のその言葉を聞いて言う。
「そうしたことも」
「警官だぜ。そういうことは頭どころか身体に叩き込まれているさ」
 それまでのマクガイアの顔に戻って応えてきた。
「警官になってすぐにな」
「そうか。それでどうする?」
「どっちにしても放ってはおけないな」 
 マクガイアは真面目な顔に戻って彼に言った。
「ここはやっぱりな」
「上に話すか」
「とりあえず証拠写真も撮った」
 携帯を出してみせてきた。それを使ったのである。
「それも何枚もな。これでいいだろう」
「どうして撮ったかは言うのかい?」
「ああ」
 フランコのこの質問にも答えた。
「街でマンホールに入った怪しい奴を追跡して発見した。これでいいな」
「嘘つけ」
 フランコは今のマクガイアの言葉にはシニカルな笑みで返した。
「それは違うだろうが」
「こういう嘘は許されるだろ」
 だがマクガイアは平気な顔でこう言葉を返すのであった。
「正義の為だからな」
「正義の為には嘘もいいのかよ」
 またシニカルな笑みを彼に向けてみせた。
「警官がそれでいいのかね」
「目的が正しければそれでいいだろ」
 それが彼の返事であった。

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