レポートNo.58
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裏口入学。
確定的と言っても半分正解で半分違う様な気もするけど。まぁ、正確な所、俺は世間から嫌われ者だ。
それは十分承知している。だからこそ嫌われ者は嫌われ者にぴったりの学舎で勉強してろって事なのだろう。
一科生としての基準を満たしながらも俺は二科生として入学する事となり……平穏で不穏な日々を送っていた。
そんなある日、アイツはやってきた。
零宮と名乗る…………不思議な少女が。
「君が……無月 影君?」
俺も相手もちょっと変わった家系の生まれだった。
零宮……零家の時期当主と謳われる、あの零宮ね。俺は少なからず零宮の事を知っていた。
まぁ、学園のアイドル的存在だし有名だから名前位なら知ってる程度の少女は俺に。
「お昼、一緒に食べよ」
「は?」
真逆の存在と言える俺と零宮のファーストコンタクトは昼食の誘いだった。
まぁ、俺も断る理由も無かったので……その誘いを受けると少女は笑顔で「ありがとう!」と言った。
学食で適当なパンを買って駄弁った事は今でも覚えている。
彼女との会話は以前はどこの高校だったの?やら好きな食べ物は?この前の中間テスト凄かったね!私びっくりしたよ!等の会話を坦々と続け、自然と俺は笑っていた。
それから俺と零宮は時折、会話したり昼食を共にしたりと…………その時間は別に嫌いじゃなかった。
だが、ある時、俺は生徒会に睨まれた。
俺は二科生……ウィードだ。
一科生の零宮と居るのは不自然な事だとはっきり言われた。その通り、俺は二科生だ。
だから……零宮、お前は俺に近づくな。と俺に本人の目の前で言ってやった。
すると俺の予想を裏切る零宮の行動に俺、無月 影は唖然した。
「無月 影! 私と決闘しなさい!」
「は?」
意味も解らず特設ステージでその日に決闘を挑まれ俺と零宮の決闘は始まった。
俺はその決闘を態と負けるつもりだった。そうすればアイツは俺に話し掛ける事は無くなると思って……だが、またもや俺の予想を裏切り零宮は俺をマジで殺しにきた。
確かにこれなら態と負けなくても下手すれな死ねるかも…………等と考える暇も与えない連続攻撃に俺は抗わず避けるだけだった。
俺の魔法は目立ちすぎる……こんな大勢の人間の前では使えない。
だから……俺は一瞬でこの勝負に決着を付ける事にした。
なのに、なんてこんな事になったんだろう?
「…………俺って…………なんなんだろうね?」
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