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魔法科高校の有能な劣等生
レポートNo.58
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とお姉さんオーラを漂わせ安心感を持たせようと試みるが。
「……信じられない」
 信用されてない……まぁ、当然と言える。
 いきなり現れていきなりこんな事を言っても信じられる訳ない。だが、説明しようにも……。
「それに……僕はここで待ち続けるって約束したんだ」
「さっきも言ってたね、その約束ってなんなの?」
「お姉さんには関係ないよ」
「だ、だよね〜。あ、アハハハハ」
 ちょっと……悲しい。
 でも、諦めないよ! 諦めたら試合終了なんだから!
「えっとね……君は、なんでこんな所に居るの?」
 敢えて、傘繭は質問した。その質問は血祀を傷付けるかも知れないと解って決死の覚悟で傘繭は質問するのだ。
 混合色の変なの……それと同じ色を宿した少年。
 大体察していた。でも、それでも血祀をここから助け出す為に傘繭は質問するのだ。
「…………僕は売られたんだ」
 少年の口から放たれた言葉は傘繭の予想通りの言葉だった。
「お姉さん……ここを何処だが知ってる?
 その表情から見て知らなさそうだから教えてあげるよ」

「ここは人口吸血鬼を製造する為に国から認められた実験施設なんだよ」






「アイツ……遅せぇな〜」
 無月 影は明日行われる試合の確認をしつつ呟いた。
 不安定要素満載の試合を傍観し次回からの試合を要チェックせねばと携帯端末で敵情報を入手しながら……からこれ4時間は経っている。
 アイツの事だし心配する必要はねぇけど。なんかの事件にでも巻き込まれたか?
 まぁ、今はそれより零にこれを渡しに行かねぇとな。
 集めた情報を零に渡して次回からの試合の対策を立ててもらわないと。
 以前の無月 零なら余裕で勝った試合は見る側からすれば昔の零を知っている者からすれば危なっかしい極まりない。それでも勝てたから良かったものの次の試合でも、あんな調子なら……棄権させる。
 無理矢理に……もぉ、アイツは頑張ったんだ。これ以上、魔法に関わる必要はない。
 それでも魔法に頼らねば零の生命は尽きてしまう。微妙なパワーバランスの中で零は生き続けなければならない生き続けねばならないのだ。
 毒でも薬、薬でも毒…………多様するとthe・endの処理速度に脳は絶えられずオーバヒートし最悪の場合《死》ぬ。
 もぉ、そんな結末なんて懲り懲りだ。
 教えてくれ……俺は後、何度、罪を重ねなければならない?
 教えてくれ……俺は後、何度、零に嘘を付けばいい?
 教えてくれ……俺は後、何度、繰り返すんだ?
「解んねぇよ、そんなの」
 立ち止まり、外の景色を眺めた。
 九校戦は始まったばかりだ。俺は零の試合のみ観戦し、それ以外の試合は放置している。
 来年からはちゃんと参加しないと……制服のシンボルに触れ、自分の立ち位置を
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