孤独を歌う者 3
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して護った、尊い世界。
「……そろそろ、アリアを起こそうか」
勇者一行の一員である聖天女の娘になら、世界を受け継ぐ資格がある。
彼女の望みを成就させてアルフリードを呼び戻せば、マリアもきっと正気に戻る。
いや、アルフリードにしか戻せない。
アルフリードにしか、マリアを笑わせられない。
「マリアにアルフリードと笑顔を返すんだ」
………………どうしよう。
全力で突っ込み入れたいんだけど、確かにこれは、私じゃどうにもできないわ。
この底無しのバカったれ野郎を、勘違いの沼から引っ張り上げられるのは……
「……っか、」
レゾネクトから離れて、幼女と母親を交互に見る。
えーと、こう……絵的には母親のほうに行くべきだよな、多分。
「……か……っ」
「……?」
女神に支えられて見上げてる母親を見下ろして……ぅだあああっ! くそ! 今まで使った例が無い単語だから妙に恥ずかしい!
でも、言うしかない!
私がこの人を動かさないとどうにもならんのだから、しょうがないんだ!
覚悟を決めろ! 私!!
すぅーーっと息を吸い込んでぇー……
「……母さんっ!!」
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