Fate/stay night
1174話
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なんだから牛乳とかでも良かったのかもしれないけど、今日は何となく葡萄ジュースの気分だった。
葡萄ジュースを飲みながら、部屋を見回す。
客室だけあって、部屋にあるのは布団と時計くらい。TVの類も置いてない。
普段は全く使っていない部屋なんだから、当然なんだろうけど。
俺の部屋は、衛宮の部屋から少し離れた場所にある。
本来は衛宮の部屋の隣でもいいんじゃないか……って事になってたんだが、一応俺と衛宮の関係を考えると、近くの部屋は色々と不味いという話になって、こういう事になった。
まぁ、その辺はこれまでの経緯を考えれば無理もないんだけどな。
セイバーとは大聖杯の件で多少関係が改善したとはいえ、それでも全幅の信頼を得ている訳じゃない。
衛宮にしてみれば、今は手を組んでいるがワカメを殺した俺を許す事は出来ないといったところか。
そんなお互いの関係を考えれば、確かにこのくらいの距離を取った方がいいんだろう。
葡萄ジュースを飲み終わり、時計へと視線を向ける。
既に午後11時を過ぎており、明日には教会に仕掛けに行くという事で、そろそろ皆が寝ている筈だ。
俺ももう少ししたら寝るか……と、飲み終わった空き瓶を空間倉庫の中に戻し、何か眠くなるまで時間を潰す本でも探そうとした、その時。
部屋の襖がノックされる音が聞こえてくる。
襖でもノックでいいのか?
『アクセル、その、ちょっといい?』
凛か? 何だって念話で?
「ああ、構わない。入ってくれ」
その言葉に襖が開き、パジャマを身に纏った凛と綾子が姿を現す。
……そう言えば、今までこの2人のパジャマ姿って見た事がなかったな。
俺が抱いた時は、服を脱がせてだったし。
初めて俺にパジャマを見せるからか、どこか照れくさそうにしながら部屋の中に入ってくる2人。
「何もない部屋だけど……ああ、そうだ。何か飲むか?」
「あ、うん。じゃあお願い」
「あたしも」
取りあえず座布団の類もないので布団に座らせ、空間倉庫から取り出したリンゴジュースを2人に渡す。
紅茶でもよかったのかもしれないが、俺の持っている紅茶は缶やペットボトルに入っている紅茶くらいだしな。
その辺に細かそうな凛には怒られそうなので、適当にジュースにさせてもらった。
「ありがと」
「よく考えてみれば、これって異世界のジュースなんだよな。……普通に美味しいけど」
綾子の言葉に、凛が小さく驚いて目を見開く。
まぁ、宝石剣を目指している凛にしてみれば、どうしてもその辺は気になるんだろう。
「そうだな。しかもそのジュースは魔法……この世界では魔術か。その魔術が存在する世界で買ったジュースだからな」
「へぇ、興味あるわね。どんな世界なの?」
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