1話 最初で最後の幸福感(ユーフォリア)
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操縦席に乗る。
そして全速力で前進した。
すると敵戦車と、トラックが逃げながら交戦しているのが見えた。敵戦車は砲撃をするが、全然当たらず、速力もない。
「こちらレッド1。戦車を操縦中。このまま、コードイエローが交戦中の敵戦車に突進します!」
『了解!来てくれたんだ。ありがとう』
ミレーナの声が無線を響かせる。同時に敵の無線も騒ぎ出す。
『こちらティム。援護感謝する』
操縦席のレバーをフランカのズボンのベルトで固定し、直進。すぐに砲塔へと乗り込む。主砲の位置をずらし、速力のない戦車へ、装甲と主砲を激突させた。かなりの衝撃で気分が悪くなるが、僕は頑張って主砲の引き金を引く。すると敵の装甲に当たる。普通なら分厚く、砲弾を弾き返されるはずなのにもかかわらず、敵戦車をひっくり返すほどふっ飛ばした。
「こちらレッド1。どうよ?ミレ…コードイエロー?」
一瞬本名をいいそうになったが、切り返す。
『惚れ惚れしちゃうねぇ』
「そりゃどうも」
僕は戦車を降り、M26を持つ。そして倒れている敵戦車に近づく。
「おう。お疲れカリヒ」
「お疲れ様です。カリヒさん」
ミレーナとアーシャがトラックから降り、こちらに寄ってくる。
「お疲れ。じゃあ、まずこの戦車を捕獲だ。運が良ければ敵兵を捕獲したいが、うまくいくかな?」
本当に運がいい。さっきの衝撃で乗組員全員気絶しているようだ。
僕は慎重に敵兵3人を引きずりだした。
「アーシャ。海彦さん。僕のバイク、地雷を置いた地点の林と砂漠の境界線においてきたんだけど、回収頼んでいいかな?」
「え?アタシもですか?」
アーシャは首を傾げる。
「敵の部隊と衝突した時、運転手の海彦さんだけだと心配だからねぇ。で、ミレーナは僕が奪還した戦車に乗ってくれ。君は射手をお願い」
「おいおい。装填手無しで射手が動けるわけ無いだろ?」
「一発」
「…」
ミレーナは最後まで首を傾げた。
「こちらレッド1、イエロー1の戦車部隊。敵戦車を略奪した。」
返事はなかった。少し焦った。僕はすぐに主砲を装填した。
「撃てる?」
「もしやばかったら、頭乗り出してRPGを打ち込むよ」
「ああ。任せたよ」
戦車を走行させると騒音で会話ができたものじゃない。無線を使う必要があるだろう。
こちらは履帯にガタが来ている。そろそろやばいだろう。しかし、文句も言ってられないな。
敵戦車をこちらのモニターで確認する。僕は操縦しながら無線でミレーナに指示を出す。
「イエロー1。少しスピードを緩める。展望台から撃ってくれ」
『オッケー。RPGなら3発在るよ』
ミレーナは敵戦車の履帯に砲弾を直撃させた。敵戦車は一瞬怯む。
「効いたか?」
僕はそのまま突
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