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神の贖罪
9部分:第九章
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続けているのだ。だから食べ物に困ることはなかったのだ。
「それに気付かなかったか」
「イローダの者達も好きな時に好きなだけ食べているだけではなかった」
 ヨッハルヴァもこのことを言う。
「そういえば」
「それに気付いたのも大きなことか」
「病気だけではなかったな」
「確かにな」
「さて、次はだ」
 このことを認識したところで遥か彼方に大地が見えてきた。
「着いたぞ。行くぞ」
「うむ、次は」
「槍だったな」
 彼等が次に目指すペルシアの国が見えた。この国はこれまでにない大国だ。その大国を支配するのはペルシア王だった。王は厳しい顔で三人の申し出を受けていた。
「あの槍を渡せというのか」
「そうだ」
 三人はこれまで通り王の間に案内されていた。王の間はこれまでの王の間よりも遥かに広くそれに豪奢な装飾で飾られていた。まさにそれは大国ペルシアの王のものであった。
 そのとりわけ豪奢な部屋においてペルシア王と話をしている。王は相変わらず厳しい顔をして三人の話を聞いていた。ブリアンはその顔から今回の話は困難かと予想していた。
「兄者、今回はどうも」
「雲行きが怪しくないか」
「そうかもな」
 王の前で小声で話をするの三人だった。二人の弟達も彼と同じことを感じていたのだ。
「これはな。どうも」
「まずいな、このままだと」
「どうしたものか」
「やってもいい」
 しかし王はここでこう言ってきた。
「別にな。それはな」
「いいと申されるか」
「予とて王」
 やはりこれまでの王よりも威厳に満ちた声であった。

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