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101番目の舶ィ語
第十六話。情報共有
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からな。

「一之江には言えないなあ。言ったら刺しそうだし」

この時。何故だか理由は解らないが。
俺の脳内で。一之江がラインや氷澄にやられた光景が浮かびあがった。

宙を舞うボロボロの人形。
金髪の少女の姿。

そして。
ロア状態の一之江を抱き締めたあの時の光景も思い起こしてしまい……。

『貴方は……真性のバカなのですね』

一之江の事を考えていたら何故だか涙が流れてきた。
これはアレだ。
一之江のお仕置きが怖いから出た涙で、決して彼女の為に流した涙ではない。

「あはは、ばーか。こんなくらいで泣きそうになるんじゃないわよ。
っていうか、見せちゃいなさいよー」

「そうです。どうせ泣くなら、一之江さんに見せてあげて下さい」

一之江に涙なんか見せられない。
絶対からかってくるだろうし。
だけど、音央も鳴央ちゃんもそれが当たり前、みたいな顔をしている。
うーむ、女の子的に何か確信とかがあるのだろうか?
うーむ……解らん。

「……よく解らないけど、じゃあ……そんな不甲斐ない主人公なりに、全力でやるから、サポートはよろしくね、お二人さん?」

「ふふっ、OK」

「はい。出来る限りのことはしますね」

笑顔の二人に頷いて。
俺はさっき彼らと出会った場所へと歩き始めた。
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