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101番目の舶ィ語
第十五話。妹でも愛さえあれば関係ない……よな?
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2010年6月19日 午前4時。一文字家


「ただいまー」

あの後、ヒステリアモードが解けた俺は、ヒステリアモードの俺がしでかした言動に頭を痛め、同じく痛む心臓や胃を気にしながら一度、自分の家に帰ることにした。
前世で、魔女連隊のイヴィリタは俺を『呪いの男(フルヒマン)』と呼んで殺せないとか悩んでいたが______殺すにはトラウマを突いて心臓にダメージを与えたり、ストレスで胃にダメージを与えたり、キリカみたいに誘惑してイチャイチャさせてから、正気に戻った俺を社会的、精神的に殺すとか、いろいろ方法はあると思うなー。特に胃は女さえ押し付けりゃ基本ストレス感じて胃潰瘍まっしぐらなんだし、楽なもんだろうよ。
ま、実際やられたら困るけどさ。
などと、考えごとをしながら誰もいないはずの家に帰って来た俺だが。
ちゃんとただいまの挨拶はしてしまう。
前世でも、こういう挨拶とかは厳しく躾けられたからな。爺ちゃんや兄さんに。
まあ、誰もいないのに挨拶しても返事は返ってくるはずはないのだが……。

「えっ、兄さんですか??」

と、思ったら、家の奥から理亜のビックリした声が聞こえてきた。

「っと、あれ、理亜? 帰ってたのか」

「ええ、あの、はい」

俺が尋ねると理亜は焦ったような声を出した。
声の方角からして……ああ、風呂場か。
夜中に帰ってきて、風呂に入っていた。そんな時に俺が帰ってきてしまった。状況から察してそんなところだろう。

「ええと……お風呂の脱衣場にいるので、こっちに来ないで下さいね?」

「あー……はいはい、了解した」

ようやくヒステリアモードが解けて一安心したばかりなのに、うっかり入浴後の理亜の体を見てしまい、またなっちまったら今度こそ拳銃自殺したくなるね、間違いなく。
なので、ここはあまり話しかけずにさっさと二階の自室に戻ろうとして、ふと足元を見ると。
理亜の靴がきちんと揃えられて置いてあった。
妹ながら感心していると。
……ん? 見覚えのない靴が置いてあるな。足のサイズからして女の子のものだ。
リサやかなめの……ではないな。
かつて、探偵科(インケスタ)にいた頃の習慣で身の周りの人が身に付けている靴やアクセサリー、服などはなるべく把握することにしている。
リサやかなめはこの靴よりもサイズが大きい。
理亜の靴でもない。
となると……?

「理亜、友達を呼んだのか?」

こんな時間に?
なんて思ったが、自分のことを棚に上げてまで問い詰めたくはない。
だが、理亜がこんな時間に呼ぶ友人というのに興味があるので確認すると。

「え、あ、はい。せっかくなので」

理亜は頷いた。
そうか、やっぱり女の子だったのか。
ふぅ……安心したぜ。
これで理亜
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