暁 〜小説投稿サイト〜
ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
1-4 変身
[7/10]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
みれ、警戒は怠らないで」
-----何かが、何かが来る…
-----近づいている!?
「!下だ!!」
ジンが叫んだ。それと同時に、激しい地鳴りが起こり、付近にさらに大きな地響きを起こす。
「いけません、総員退避!さぁ、あなたも避難を!」
ルイスが奏組全隊員に撤退命令を下し、ジンにも避難を促した。
しかし、すでに遅かった。
降魔の真下の地面が突然突き破れた。同時に降魔は宙へ投げ出される。
「う…ぐぁ!」
その衝撃で、ジンは奏組と引き離されてしまった。瓦礫の山に思い切り叩きつけられ、その際に強く胸を打ってしまう。胸を押さえながら起き上がるジンは頭上を見上げる。
地面から現れたのは、巨大な顔。降魔よりも恐ろしくおぞましい顔をした、怪物だった。
その怪物は宙に打ち上げられた降魔に喰らい付き、ばらばらに食いちぎって飲み込んだ。
「な、なんですの…!?こいつは…」
突然現れた怪物に、すみれは青ざめた。
現れた怪物の体長は、体長が45mほどもある、巨体を誇っていた。
「やれ、『強力魔獣デビルアロン』!奴を光武の操縦者共もろとも討ち滅ぼせ!!」
怪物を呼び出した男は、自らそう呼んだ怪物に対して非情な命令を下すのだった。
「問屋街にて、さらに強力な妖力を持つ降魔の出現を出現!」
「強力すぎて妖力数値化できません!」
アロンの出現は、帝劇の作戦司令室にも映像やデータという形で伝わった。
「嘘ッ…!?」
「な、なんてこった…!!」
敵の巨大な姿にアイリスは戦慄と恐怖を覚え身をこわばらせる。あまりに予想外な事態、米田はデスクに拳を叩き付けた。
「マリア機、敵と交戦開始!」
かすみがそういったとき、映像の中では、すでにアロンに向けてマリア機が銃口を向けていた。
立ち上がったジンは、自分を見下ろしている怪物、デビルアロンを見上げた。
「はぁ…はぁ…!」
血が、ぽたぽたと流れ落ちる。流れ落ちていくたびに、目の前に立ちはだかる脅威に、猛烈な戦慄を感じる。
おかしい…。
どうして、僕は逃げようとしていないんだ?
ジンは自分の行いについて強い疑問を抱き始めた。由里の行っていた通り、おとなしく安全な場所へ逃げていればよかったはずだ。そうすればこんな危険な目にあうこともなかったはず。でも、なぜか…あの時、刑法による緊急事態発令に伴って避難を開始した際、あの場からここまで距離が開いていた。何十もの建物が壁のように立ち並んでいて、奏組の隊員たちが傷つく姿など絶対に確認できなかったはずだ。
でも…どうしてか、ジンには見えた。それもはっきりと、すぐ近くの景色でも見ているかのように見えていた。
もしかして…僕は前にもこうして、こんな怪物と対峙していたことでもあったのだろう
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ