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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
1-4 変身
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奏組の傍らでマリアたちの戦いを見てた…。
ジンだった。
「なぜだ…なぜ奴までここにいる!?まさか、生きていたのか!?」
彼の姿を見て、なぜか男は酷く恐れおののいた。そんなはずがない、こんなはずがない。そう呟きながら、どういうわけかジンがこの場にいるどころか、この世にいる事さえもありえないと断じていた。
「く…ともかく、今すぐ殺さねば…!いずれ俺の計画に支障が出る…!」
少しでも落ち着こうと、男は忍術の印を結ぶかのように構え、念じた。
「オンキリキリバサラウンバッタ…オンキリキリバサラウンバッタ…オンキリキリバサラウンバッタ…オンキリキリバサラウンバッタ…オンキリキリバサラウンバッタ…オンキリキリバサラウンバッタ…オンキリキリバサラウンバッタ…」
すると、男の足元に奇怪な光の円陣が展開され、怪しげな光を解き放ち始めた。
「いでよ…魔の力を授かりし怪獣…『魔獣』よ!!」
「すごい…」
奏組の隊員に肩を貸しながら避難を完了したジンは、すみれとマリアの戦いを見届けていた。あの恐ろしい怪物に、まったく引けをとっていないそれは。感心すべきだろう。だが一方で、銀髪の青年はというと、悔しげに手を握っていた。
「ヒューゴ…」
それを、源二と呼ばれていた少年が辛そうに見ていた。ルイスもそれは同様だった。
「もう大丈夫です。立てます」
ジンに一言言うと、ルイスは自力で立ってヒューゴに話しかけた。
「ヒューゴ、我々の霊力ではとても無理です。ここは彼女たちに任せましょう」
自分たちのほうが頭数がそろっている。だが、自分たちの力では敵う相手ではなくなっている。それが、ヒューゴに猛烈なもどかしさを与えた。
だが、それはジンも同じだった。奏組の隊員たちの顔を見れば一目瞭然で、その気持ちが自分にもよくわかる。
(この人達、みんな辛そうにしている。あの降魔に何もできないことが悔しくて仕方がないんだ)
特にヒューゴの顔が険しくなっている。握り締めた手からは血が滲むほどだ。其れを見ていると、ジンまで悔しさがこみ上げてきた。
(この街は、僕を拾ってくれた人たちが守ろうとしている街。それを、守る事さえもできずただ指をくわえてみていることしかできないだなんて…)
自分にも、力があれば、彼らのように傷つく人が現れる事などないはずなのに。
が、そのときだった。
ジンはそのとき、自らの体に激しい悪寒を覚えた。
ドクン…
「じ、地震!?どうなってんだ!?ジオ!」
-----なんだ…
「俺に聞かないでくれ!」
ドクン…
「こんなときに地震ですって…?」
-----心臓の鼓動が…うるさい…
「嫌な予感がするわね…す
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