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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
1-3 大帝国劇場のジン
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、自然と笑みをこぼせた。
さて、ジャンポールを早速探しに向かった二人は帝劇のあちこちにある部屋を探し回った。食堂テーブルの下、医務室、舞台裏、二階のサロンと色々探し回ったものの、ジャンポールはどこにも見当たらない。
「おかしいな。こんなに探しても見つからないなんて」
もう20分は探し回ってみた。人形だから目立つと思ったが、思いの他二人はジャンポールの捜索に手間取っていた。
「どこ行ったのかな…ジャンポール」
不安を口にするアイリス。あれがないとアイリスは安心して眠る事ができないのだ。
「どうかなさいました?」
二人が困っているのを見かねて、緑色の髪の、あやめとは違った大人の雰囲気を持つ女性が歩いてきた。事務室で働く風組の最後のメンバー、藤井かすみである。普段は事務室で伝票整理などの仕事を任されている。
「あぁ、かすみさん。実は」
「ジャンポール、どこかに置いてっちゃったの…」
「まぁ、そうなの。だめじゃないアイリス。お友達を置いて行っちゃ」
かすみは年上女性らしく温厚だが真面目な一面もある。なるべくずぼらなことは避けるようにしていて、今回のアイリスのジャンポール紛失も、しっかり彼女が見ていなかったからであることを指摘した。
「かすみさん、とにかく一緒に探してくれないかな?このままじゃアイリス、眠れそうにないみたいだし」
「そうですね。私も今日の仕事はないですし、一緒に探して回りますね」
「ありがとう、かすみお姉ちゃん…」
かすみも加えていざ捜索再開をしたのだが、それでもなかなか見つからない状況が続く。
「ジャンポール…アイリスの事嫌いになったの?お願いだから出てきてよぉ…」
舞台裏の大道具部屋、さっきも探した場所なのだが、探せる範囲は全て探しつくしている。それでもジャンポールは見つからなかった。泣きそうになるアイリス。何とか力になってやりたいのに、とそれを見たジンが困り果てたときだった。
「ん?」
ふと、ジンはある方角に目を向けた。
「アイリス。あそこ」
「ふぇ…?」
アイリスの肩を叩いてジンはジャンポールの見つかった方を指差す。もしかして見つかったのだろうかとアイリスが指を指された方角を見ると、バケツやら壁紙、使われなくなった衣装も積んである。
「……お、あった!んしょっと…ほら」
ジンは積み上げられた服の下に、ぬいぐるみの手が出ているのを見つけ、近づいて手探りで探す。崩れ落ちた服の山の下に、確かにジャンポールが見つかった。すぐに引っ張り上げ、ジンはアイリスに手渡した。
「ジャンポール!よかった〜、一人にしちゃってごめんね?」
それを見た途端にアイリスは飛びつくように抱きついた。
でも直後に、ジンに向けて大声を出した事を詫びると、彼は首を横に振って気に留めていないことを示した。
「ジャンポールが見つか
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