Fate/stay night
1173話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ああも変わるとは思わなかった。
いや、それだけ汚染された大聖杯がショックだったって事なんだろう。
もしもセイバーの望みである、王の選別のやり直しを願っていたらどうなったか。
それを思えば、つい数時間前までは俺に対して敵意に近い感情を向けていたのが、一気に感謝の感情へと変わったのも分からないではない。
「ふーん……ま、確かに自分の命を賭してでも叶えたい願いが汚されるのを助けて貰ったら、ああいう風になるかもね。それより、着替えとかを取りに行くんだろ?」
綾子の言葉に凛が頷き、俺は影のゲートを展開するのだった。
「……なるほど、確かにそれはランサーの槍ですね」
道場の中、現在ここには俺とセイバー、それと綾子の3人だけがいる。
凛は衛宮に対して少しでも魔術を教えるという事でイリヤと共に修行中であり、桜は家事をライダーと共に行っている。
イリヤのメイド2人は……どうなってるんだろうな? まぁ、メイドだし、イリヤの側にいるんだろう。
「この槍は、ランサーから?」
「ああ、俺とランサーが模擬戦のよう感じでやり取りをしている時に、その隙を突くかのようにしてランサーが殺されてな。……その時に貰った」
「そう、ですか。あのアイルランドの光の御子が使った槍……この槍の名前は知ってますね?」
「ゲイ・ボルクだろ?」
「そうです。これ程の槍を使いこなすとなると、相当の修練が必要ですよ?」
覚悟はあるのか、と視線を向けてくるセイバー。
まぁ、その気持ちは騎士王という立場からすれば分からないわけではない。
「ああ、勿論だ。だが、俺から頼んでおいて何だが……セイバーというクラスで槍を使えるのか?」
セイバーがアーサー王だというのは、原作知識で知っている。
だが、俺のアーサー王に対する知識なんてのは、それこそFateを始めとするサブカルチャーで得たものが大半だ。
そして、その知識によるとアーサー王と言えばエクスカリバーとなっている。
当然騎士王という名前から連想出来るように、槍もある程度は使えるんだろうが……いや、そもそも槍を使った事がない俺に比べれば十分か。
そんな思いで視線を向けたのだが、予想外な事にセイバーは口元に笑みすら浮かべて頷く。
「確かに私はセイバーのクラスで召喚されました。ですが、生前槍を使っていなかった訳ではありませんし、そういう意味ではランサーとして召喚されてもおかしくない程度の技量を持っていた……と自負はしています」
「……何?」
セイバーのその言葉は、完全に俺の意表を突いた。
アーサー王って槍も使ってたのか? その辺の知識は全くなかったな。
けどまぁ、あの生真面なセイバーがこんな事で嘘を言う訳がないだろうし、そういう意味ではこ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ