Fate/stay night
1173話
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行うのですか?」
「大聖杯の破壊をする前に、やるべき事がある。そっちを何とかしてからだな」
「やるべき事……ですか?」
俺の言葉に不思議そうに小首を傾げるライダー。
その仕草はマスターである桜とそっくりであり、つくづく相性のいいコンビだなと納得してしまう。
「その辺については後で説明するわ。今夜は私達も衛宮君の家に泊まる事になったし」
「え!?」
凛の口から出た言葉に驚きの声を上げたのは桜。
だが、そんな桜に対して凛はニンマリとした笑みを向ける。
「安心しなさい。別に衛宮君を取ろうとかは思ってないから。それに、私にもそういう人はいるしね」
言葉の最後で薄らと頬を赤くする。
「そっ、そんな……」
「ありゃ、やっぱり戻ってきてたんだ。早いね、遠坂。アークも」
桜の言葉を遮るようにして姿を現したのは、綾子。
ただし、その服装は動きやすいものに変わっていた。
その後ろには、イリヤのメイドであるリズの姿もある。
手に持っているのは、ハルバードか。
「ちょっとね。それよりも綾子は何をしてたの?」
「ああ、道場で彼女とちょっと運動をね」
綾子の視線の先にいるのは、当然リズ。
確かイリヤの護衛を務めているメイドだったと思う。
その実力は、護衛だというのを考えればすぐに理解出来ると思うが、かなり強い。
まぁ、ホムンクルスなんだから普通の人間よりも優れているのは当然なんだろうが。
ただ、その代わりに寿命の問題とかがあるんだろうけど。
「うん。綾子、強い」
リズが無表情にだが、褒める。
……物干し竿とかもないのに、よくあのハルバードとやり合えたな。
そんな風に考えていると、凛が綾子に向かって今日衛宮の家に泊まるという事を告げていた。
「じゃあ、アークエネミー。早速ですが……」
「あ、ちょっと待ってセイバー。アークエネミーは訓練をする前にやるべき事がちょっとあるのよ。それが終わってからにしてくれる?」
「やるべき事?」
「そう。今日衛宮君の家に泊まるんだから、着替えとかを持ってこないといけないでしょ。で、今の状況で迂闊に外を出歩く訳にもいかないから……ね?」
その言葉で、凛が何を要求しているのかはすぐに分かった。
つまり、影のゲートを使って凛の家に一旦戻れという事なのだろう。
「ってことだ。少し待っててくれ」
「しょうがないですね、分かりました。では用事が終わったら道場に来て下さい」
そう告げると、セイバーは道場へと向かって去って行く。
「……ありゃま。何がどうなってこうなったんだ?」
何が起きたのか理解出来ないといった様子で呟く綾子だったが、それは俺も正直同じ気持ちだ。
まさか、大聖杯の一件で
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