始まり
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の味方だというのなら、彼は恐らく自分自身を忌み嫌うだろう。それをわかっている彼女たちは何も言わない。ただ微笑を浮かべているだけだ。
「…仮にも攻撃してきている相手に話しかけるとはな。お前たちの愚かさには反吐が出るぞ。」
「それを言うなら、話していて隙だらけの私たちに攻撃しない君もどうなのかな?」
「…む。オレは仮にも正義の味方だ。その正義の味方が不意打ちなどするわけにはいかんだろう」
「あ、今正義の味方って認めた」
「ぐ…。うるさいぞ、テスタロッサ。オレは…」
「わかってるわかってるから」
さっきまで戦闘していたよね君たちと思っているのは他の機動六課のメンバーだ。それもそうだ。さっきまで剣の雨を降らし攻撃してきていた人物と普通に話している。そんな光景を目の当たりにし、戸惑いを感じえない他のメンバー。
しかしその会話も一瞬だけで…彼はもう一度その槍を構えなおす。
「話はここまでだ。管理局はもう崩壊一歩手前まで来ている。あとは最大の障害であるお前たち機動六課を打倒するだけだ。そうすれば…もう」
「…本気なんやな。本気で管理局を…管理局そのものを」
「壊すとも。管理局がある限り、泣く人が、悲しむ人が生まれるというのならオレはなんとしても止めなくてはならない。力なきものが蹂躙される世界などあってはならないんだ。力があるものはなきものを護ってやるべきだ。」
「それは私たちじゃないの?私たちは、護れていないかな?」
「そうだな。護れていないとは言わない。そしてなにもオレは管理局に所属する人すべてが駄目だとはいっていない。管理局という大きなモノがあるからこそ、悪人が増えている。ならば組織を破壊すればそういったものは減っていくだろう。」
「組織から変えようとは思わんの?」
「一度は考えたさ。だがそれではすべての人を助けることができない。だからその道を選ばなかった。お前たちとともに戦う道を選ばなかっただけだ。」
彼は一息つき、槍を彼女たちに向け、その背後にもいる六課のメンバーにも言う。
「貴様たちがそんなことはないと、他にも方法があるというのならーーーーーーーーーー示して見せろ。このオレに。お前たちの意志を。」
「わかったよ。白夜君。私と一騎打ちしよ?今私ができる最大の攻撃と君の本当の意味での最高の一撃で勝負を決めよう。」
「…いいだろう。高町。オレとお前の一騎打ちだ。オレを止めることができたのなら、好きにするがいい。オレが勝てば、望みはただ一つ。」
「わかってる。私は…負けないよ?」
そういって彼女は自身にできる最大の攻撃、スターライトブレイカーを撃つ態勢に入る。
そして彼は目を閉じ、己の中で言い聞かせるように言葉を紡ぐ。
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