暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第十八話 プールですその二

[8]前話 [2]次話
「胸もお尻も」
「だからちっちは」
「そういうの気にしないの」
「けれど」
「ちっちだってスタイル悪くないじゃない」
 皆に言われます。
「そうよね」
「均整取れてるし」
「けれど胸は」
 それが自信ないんです。華原朋美さんみたいに大きい胸が欲しいなっていつも思ってるんですけれどこれが全然。困ったことです。
「胸の大きい小さいがスタイルいいってことじゃないのよ」
「ちっちお腹はすらりとしてるし脚だって」
「奇麗じゃない」
「そうかしら」
 スカートを脱いであとは白い靴下とショーツだけの自分の下半身を見ます。自分の脚を気にしたことはないんですけれど。
「奇麗よ」
「目立たないけれどね」
「目立たないの」
「だって背が低いから」
「やっぱりそれなのね」
 これはどうしても私について回ります。弱ります。
「背は。ちょっと」
「けれどね。小柄でもね」
「そうそう」
 それでまた小柄なことへのお話に。何かいつもですけれど。
「スタイルいい人一杯いるし」
「ちっちだってね」
「私。そんなにスタイルは」
 上のシャツを脱ぎながら答えます。8
「そんなによくないわよ」
「全然よ」
「何処がよ」
 けれどこう言われるのでした。
「だから。胸やお尻が大きいだけじゃないから」
「均整なのよ」
「均整!?」
「そうよ。ちっち均整取れてるじゃない」
「そうかしら」
 自分の下着姿をあらためて見てみます。全然そうは思えないですけれど。ブラなんかそれこそぎりぎりでスポーツブラじゃない位ですし。あっ、色はショーツとお揃いの白です。下着はいつも上下同じ色にして白とかベージュとかピンクとかそうした大人しい色にしています。あとライトブルーも持っています。黒とか紫とかそうしたものは持っていません。どうもそうした派手なイトは好きじゃないんです。紫は下着に限ってですけれど。
「だから。問題はそれなのよ」
「それなの」
「ええ。だからいいのよ」
 また言われました。
「均整が取れてるから」
「奇麗じゃない」
「奇麗かしら」
 また自分の身体を見ます。やっぱりそうは思えないですけれど。
「実際にプール行ってみればわかるわよ」
「そうそう」
「プールに」
 こう言われるとまた違和感を感じました。
「そうかしら」
「そうよ。それもすぐに」
「嫌になる位ね」
「嫌になる位にって」
 何か凄く気になってきました。
「何なのよ、一体」
「だから行ってみればわかるわよ」
「さっ、水着着て」
「うん」
 水着は競泳用の水着です。あの何かと話題のスクール水着じゃありません。私はそっちの方が似合うかもっうかもって自分では思ったりもしていますけれど。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ