第十二幕その八
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「六時位に着くよ」
「六時ですか」
「うん、その時にね」
着くというのです。
「大体だけれど」
「それじゃあ夜は」
「寝ていていいよ」
「もう夕方ですから」
お昼御飯を食べて長さんに雷玉をお渡ししてです、それで今はその時間なのです。
「夜寝たら」
「そう、もうね」
「王宮ですね」
「そうなるよ」
「そうですか、何かあっという間の旅でしたね」
「楽しい旅はすぐに終わるんだよ」
魔法使いはジョージに笑顔で答えました。
「そうなるんだよ」
「楽しい時間はあっという間に過ぎる」
「そうしたものなんだよ」
「だからオズの国では時間が過ぎるのが早いのね」
ポリクロームも言います。
「そうした場所だから」
「そうだよ、この国は楽しいことばかりだからね」
「時間が過ぎるのも早いのね」
「そうなるんだ」
「わかったわ、それじゃあ」
ポリクロームはまたでした、くるくると踊って皆に言いました。
「今も楽しい時間を過ごしましょう」
「そうね、あっという間に過ぎる時間をね」
ドロシーもポリクロームに応えてでした、皆で。
晩御飯も食べるのでした、今日の晩御飯はハンバーガーにシーチキンサラダ、そしてズッキーニと玉葱と大蒜を入れたスープを食べました。
それからお風呂に入ってです、皆は寝てです。
目が覚めるとです、皆の目にはオズの国が下にありました。
それぞれの色に分かれている五つの国を見てです、ジョージは言いました。
「凄いですね」
「お空から見るオズの国もいいものでしょ」
「はい」
ポリクロームの問いに答えるのでした。
「凄く奇麗ですね」
「私このお空を見るのもね」
「好きなんですね」
「ええ、大好きよ」
好きどころかというのです。
「いつもこうして見ているの」
「お空からオズの国を」
「それで楽しんでいるのよ」
奇麗な色の五つの国をというのです。
「そうしているの」
「素敵な楽しみですね」
「そう言ってくれるのね」
「はい、そう思います」
「有り難う、じゃあまたね」
「このお空の旅をですね」
「一緒にしましょう」
ポリクロームも笑顔でジョージに言います。
「皆でね」
「そうですね、昨日魔法使いさんも仰っていましたけれど」
「一人で楽しんでもね」
そうしてもというのです。
「実はあまり楽しくないのよ」
「皆で楽しんでこそですよね」
「本当に楽しいのよ」
「だからこうしてお空からオズの国を見ることも」
「皆で見てこそよ」
「楽しいんですね」
「そうなの、私はいつもは家族の皆と一緒に見ているわ」
虹の精霊さん達、ポリクロームの家族達と一緒にというのです。
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