18話 裏の読み合い 3.7
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
とがあって、声を掛けた。
「あの試験機を使うつもりで」
その問いかけにシーマは笑みを浮かべて答えた。
「ああ。シロッコの土産な。あのモビルスーツは私の想いを汲んでくれると言っていた」
シーマの話し方にコッセルは少々陶酔気味のように感じた。しかし、それ以上は敢えて追求しなかった。すれば、叱責を被るからだ。
「分かりました。お気をつけて」
「フン。誰にモノを言っている」
シーマは上機嫌にそう言って、格納庫へ向かって行った。
シーマは実は月の裏のグラナダに行く用事があった。ギレンからの指示であったが、この艦でキシリアの護衛に付くという任務を請け負っていた。
近々、キシリア、そしてデギン公王共に、第2次ブリディッシュ作戦を行うという予定でギレンは組んでいた。そのため戦力の編制をするべく、軍にはア・バオア・クーへ招集を掛けていた。
新征という名の下で宇宙を手に入れるということで。
シーマはたまたま進路にアルビオンを発見したため、撃沈可能ならばと思い、攻撃を下していた。
先発のモンシア、ベイト、アデルはリリー・マルレーンからのゲルググJ部隊を捕捉した。
ベイトが2人に連絡を取った。
「よーし。いつも通りジェットストリームアタックでいくぞ」
モンシアはそれについて猛反論した。
「ベイト〜。それは敵の技だぜ。第一オレらドムじゃない!」
ベイトはそんなモンシアの意見に呆れていた。
「バーカ。モノの例えだ。来たぞ。アデル!」
「はい。中心に打って散開させます」
ゲルググ部隊の中心に向かって、アデルはキャノン砲を打ち込む。すると、ゲルググ部隊は開花するように散開した。その1機に目がけて、モンシアとベイトが殺到した。
「これで2対1よ!」
ベイトがゲルググに向かってビームを打つ。ゲルググは少し掠め、バランスを崩した。その後背をモンシアがサーベルで斬りかかった。
「よし!もろたでー」
モンシアの一閃はゲルググの腕を切り落とした。咄嗟でゲルググは体を逸らしていた。
そして、今度はモンシアとベイトが散開したゲルググに襲われていた。
「こりゃ、敵わん!」
「ああ、数じゃ無理だ。一旦距離を取るぞ、モンシア、アデル!」
「了解です」
そして3人は少し距離を置き、互いにけん制し合いながら戦っていた。
次発のアレン部隊は先発の3人の宙域を避けるようにリリー・マルレーンへ攻撃を加えようとしていた。しかし、そこにもゲルググが立ち憚った。
しかし、ゲルググは1機だけだった。アレンは好機だと思い、コウ、キースに威嚇射撃と挟み込みで倒すと指示を出した。
「ウラキ少尉、キース少尉。数の上ではこちらが勝っている。勝負をかけるぞ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ