暁 〜小説投稿サイト〜
東方幻潜場
4.『願い』
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
リアにそう言われ、ぬうぅとなるフラン。しかしそこで黙りはしなかった。
「じゃあ、フランもいっしょに使う!」
「いいわよ」
「即答っ!?」
 仲の良い姉妹である。
「(二人が連携を取って攻撃を行えば、抜群のコンビネーションとなるのだろうか。だとすれば危険だな)」
 東は二人に抱き着かれるという謎の状況で、生真面目にも考えうる可能性をいくつも考えていた。



 スカーレット姉妹は吸血鬼である。吸血鬼は基本的に夜行性のはずなのだが、二人は夜に睡眠をとる。その理由は「夜は暇」ということらしい。
 それはそうと、紅魔館の門に立つ『黒ひげ危●一髪』みたいなことになっている妖怪の影は北を向いていた。
 あの姉妹は、東を思う存分抱きしめた後、何か忙しそうに去っていった。判断材料がさすがに足りなさすぎるので見抜くことができず、まぁいいかと思ってスマホをいじっていた時である。
「……トイレどこかな」
 別に便意を感じたわけではないが、手洗い場の位置を把握しておかないといざというときに困るので行っておこうと思い、部屋を出た。
 数十歩、歩いた時である。
 メイドが目の前に現れた。
 そして。
「……っ!?」
 東の頬を、ナイフがかすめた。
 そしてメイドは一枚のカードを取り出した。
「あなた……ただの人間じゃないみたいね。ちょっと検査させてくれるかしら……!」

時符「トンネルエフェクト」

 一瞬にして、視界は銀色に染まった。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ