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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico45-A嬉し悲しも想い次第
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系(ルシルは綺麗・可愛い系)男子。彼が後ろ手に回していた両手を前に出した。手に持っていたのは1組の上履き。亮介君の持ってる上履きから、ハッとしてルシルへと視線を移す。
――地獄に堕ちろとは言わないが、酷い目に遭え――
――男子なら痛い目に遭わせる――
さっきそう宣言したルシルは「だったら靴箱で待ってろや!!」亮介君にドロップキックをお見舞い。すると「ぐへぇ」って、亮介君は妙な呻き声を上げながら吹っ飛んだ。
「いってぇ! 何すんだよルシル!」
「うるせぇ、馬鹿! 上履き盗まれたと思ってヘコんでたんだぞ! 預かっていたんなら俺が来るまで靴箱で待ってろよ!」
「そんなの寒いだろ! つうかチョコいっぱい貰って調子乗ってんじゃないのか!?」
「貰える物を素直に貰って何が悪い! つうか、関係ねぇ!」
リアルファイトを始めたルシルと亮介君。しょうもないオチを知ったわたし達の空気が、もう勝手にすればいいよ、みたいになったからそんな2人の脇を通ってそれぞれの教室に入った。わたしとははやとルシルが所属する2組の教室にはすでに何人かのクラスメイトが居て、「おはよ〜!」挨拶を交わし合う。
「くっそ〜、マジで蹴りやがったな、お前・・・!」
「俺に与えた精神ダメージに比べえば軽すぎる。裁判起こせば俺が勝つね」
「ざけんな。ここまでボコにされた俺が勝つね」
ルシルと亮介君が教室に入って来た。ルシルの足にはしっかりと自分の上履きがある。そしてルシルは真っ直ぐ自分の席へ。トボトボ歩く亮介君の側へは「もう。だから待つなりメモ残すなりすればいいって言ったのに」1人の女子がそう言いながら向かった。
「でもさ、
刀梅
(
とうめ
)
・・・。親友なら察すること出来るだろ?」
「いやぁ〜、エスパーじゃないと無理だと思うよ・・・」
亮介君と両想いで彼女(わたしがキューピット役した。・・・羨ましくないもん、悔しくないもん)、八重刀梅。藍色のロングヘアをシュシュで纏めて、肩前に後ろ髪を流してる、大人っぽい女の子だ。
「ルシル君、ごめんね。私がメモ残しておけば良かったね」
「それについてはもう怒ってないから。亮介に責任を取ってもらったし。あー、スッキリした♪」
「鬼! 悪魔! 女男!」
「もうそんな軽い悪口じゃ何とも思わんね〜」
机の中からいくつものチョコ入りの包みを保冷バッグの中に詰め込むルシルへ、「おはようございます、ルシルさん」1人の女子が近付いた。
「おはよう、咲耶」
このクラスの前期・後期共に委員長になった木花咲耶。チョココロネのように巻かれてる茶色い長髪をポニーテール(わたしはその髪型をドリルポニーと命名した)にしてる。そんな咲耶の手には綺麗にラッピングされた箱が1つ。わたし
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