Fate/stay night
1172話
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が使える魔術に関しての事だから、この世界の魔術に関しては殆ど知らないと言ってもいい。キャスターの真似事は不可能だよ』
それに、ぶっちゃけ魔術EXになってるのって、多分精神コマンドのおかげだろうし。
でなければ、俺が使える魔法……魔術は炎と影、グリの召喚くらいだ。
とてもではないが、この程度でEXになるとは思えない。
『……じゃあ、どうしようもないの?』
『少なくても俺に出来る方法は何かって聞かれれば、この大聖杯を正常に戻すんじゃなくて、消滅させるって事だけだな』
その言葉に、溜息を吐く凛。
聖杯は貰えるなら貰っておくというスタンスだった筈だが、それでもやっぱり目の前にあると欲しいのだろう。
いや、それよりも単純に自分がセカンドオーナーの土地にこんな危険物を置いておきたくないってのが正しいのか?
「アークエネミー、貴方この大聖杯をどうにか出来るって言ってたけど、本当にどうにか出来るの? こんなに間近で見ていても物凄い魔力を感じるのに」
見るからに不承不承といった感じで尋ねてくるイリヤの問いに、頷きを返す。
「何とか出来るのは間違いない。……ただ、そうなると、セイバーの願いも叶わなくなるが、それはいいのか?」
確認する意味でセイバーの方に視線を向けると、そこにあったのは厳しく引き締められたセイバーの顔だった。
「構いません。……聖杯の正体が本当にこんなものだったとは……切嗣が令呪を使ってまで私に破壊させたのは……」
セイバーのその言葉は、前回の聖杯戦争の最後を示していたのだろう。
「ライダーも特に願いという願いはなかったと思うし……そうなると、これで大聖杯の破壊をするのは決定でいいんだな」
「そうね。本当なら綺礼にこの事を伝えた方がいいんだろうけど……」
凛はそう言いながらも、すぐに自らの言葉を否定するかのように首を横に振る。
「監督役のくせにランサーを奪って聖杯戦争に参加していたばかりか、他にも別のサーヴァントを従えているような危険人物に、こんな事を教えられる訳がないわね。私達がこの大聖杯を破壊しようとしているなんて知ったら、何をしでかすか分かったもんじゃないわ」
「だろうな。しかもこの大聖杯を壊す前じゃなくて、壊した後でも何をするか分かったもんじゃない。となると、この大聖杯を壊す前にするべき事は2つ」
その場にいる、凛、イリヤ、セイバー、衛宮の4人に向けて説明していく。
「まず、大聖杯を俺が破壊するとなると確実にこの空洞は破壊されると思ってもいい。それどころか、この山そのものが崩れる可能性もある。つまり、破壊する前には柳洞寺にいる者全員を避難させる必要がある」
しかも、ほぼ間違いなく柳洞寺そのものも破壊されるだろうから、金目のものと
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