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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
1-2 彼の名は
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のいないはずの米田の口から、彼が養子であるなどの事情を告げられ、より一層驚愕したものである。
「高村椿です。帝劇の売店で売り子さんをやらせてもらってます」
「あたしは榊原由里。来賓用カウンターにいるわ。よろしくね」
「私は藤井かすみ、事務室にて勤務しております。困ったことがあったら、いつでも来てくださいね」
「マリア・タチバナよ。帝国歌劇団・花組のリーダーを勤めさせてもらってるわ」
「同じく、帝国華撃団のアイリスです。この子は、熊のジャンポール。よろしくね、ジン♪」
「はじめまして、私はこの大帝国劇場のトップスタァ、神崎すみれですわ。以後、お見知りおきを」
一気に自己紹介され、ジンは少し混乱した。なんとか頭の中で整理し、顔と名前を覚えていこうと躍起になる。
「えっと…椿、ちゃんに…由里さん…かすみさん…アイリスちゃん…マリアさん…あと……『つ』みれ、さん?」
まだボーっとしてよく記憶しきれなかったのか、思わずジンはすみれの名前の一文字目を間違えて発音してしまう。
「す・み・れ!神崎すみれですわ!まったく、人の名前も覚えられないなんて、レディに対して失礼じゃありません事?」
名前を間違えられ、彼女…神崎すみれは憤慨した。しかし一方で、周囲の女性陣は米田も含め、笑いをこらえきれずに噴出してしまう。もちろん、すみれは「何を笑ってらっしゃるの!」と、より膨れっ面を晒したのは言うまでもない。

(…軍部の奴らにも、付け狙われねぇようにしねぇとな)
その一方で、米田は心の中であることを心に誓っていたのは誰も知らない…。







…オンキリキリバサラウンバッタ





オンキリキリバサラウンバッタ




オンキリキリバサラウンバッタ






オンキリキリバサラウンバッタ















「オンキリキリバサラウンバッタ…」
暗がりの闇の中、一人の男がいた。
ほんの数本のろうそくの炎で照らされ、長い銀髪をなびかせながら、青い装束をまとうその男は、目の前の岩肌の地面に刻み込まれた大きな紋章の前で怪しげな呪文を唱え続けていた。
紋章の向こう側には、怪しい雰囲気を出している石碑が立っている。
その石には、漢字で何か文字が書かれているようだが、暗くてよく見えなかった。
彼が呪文を唱え続けていると、紋章に光が宿り始める。光が強まるごとに、石碑にヒビが入っていく。
やがて、石碑はダイナマイトでも仕掛けられていたように爆発を起こした。
粉々になった石碑の立っていた場所から、人影が見えた。青い装束の男はその人影に注目する。
現れたのは、ぼろぼろの服を着、年老いた姿をしていたが、奇怪かつ強大な邪気を放つ老人だった。

男は、ニヤリと口を
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