3話『復讐者とはぐれ悪魔』
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死ねっ!」
そう言いながら、悪魔の左腕が俺の腹部に突き刺さーーーーーーーーることはなかった。
俺は瞬時に悪魔の左腕を空いている左手で受け止める。
「ば、バカな!?人間ごときが、俺の腕を受け止めるだと!?ましてや、あれほどの隙を突いたというのに!こんなことがあってなるものかっ!」
「悪魔相手に油断なんてするかよ。俺はお前らに勝つために力をつけたんだからな!」
俺は若干自暴自棄になりかけてる悪魔にそう言うと、腕を放すと同時に悪魔を蹴り飛ばす。
「ガッ、グゥッ………。ふふっ、貴様の攻撃では多少のダメージは与えられても、俺を殺すことは不可能だ」
不敵な笑みでそう言う悪魔。
あの悪魔を殺すのは、“今の”俺では確かに不可能だ。
だが、俺がここに来る前京都であの二人に聞いた話が事実ならーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー俺は、あの悪魔を殺せる。
俺のこの力には、まだ隠された多くの力が存在している可能性があることを、俺はここにくる前に聞かされていた。
「……確か、所有者の思いに応えるんだったな」
俺は静まり返った廃工場内でそう呟く。
「どうした、人間。今更怖じ気づいたのではないだろうな?」
目の前で立ち上がった悪魔が、挑発的にそう言ってくる。
「俺の思いに応えるのなら、あの悪魔を!あの時の悪魔達を!殺せるだけの力をよこしやがれ!」
俺は悪魔を無視して、廃工場に響き渡るくらいの声量でそう叫んだ。
『 Authorize 』
叫んだ瞬間、聞き覚えの無い新たな機械音が、俺の右手の籠手から聞こえてきた。
( Authorize 。………確か意味は、付与。Divest が奪う………ふっ、フフフッ)
「ハハハッハハハハハハハッ!そうか!そういうことか!」
俺は自分の力の意味を理解し、気分が向上した。
「俺は全ての悪魔と堕天使を殺す。お前はそのための糧だ!」
『 Authorize 』
俺がそう言った時、再び籠手から機械音が聞こえてくる。
それと同時に、籠手には光の槍が握られていた。
「なっ!?なぜ、貴様が光の槍を持っているんだ!?そ、それは、堕天使の!?」
俺の手に光の槍が握られているのを見て、慌てだす悪魔。
「何を慌てているんだ?確かお前は俺にこう言った筈だ。“お前の力では俺は殺せない”ってな。そのお前が、なぜ慌てる必要がある」
俺は黒い笑みで悪魔に向けてそう言う。
「そ、そうだ。あの光の槍は偽物。幻覚に決まっている。そうでなくては、人間が光の槍を手にすることは不可能の筈」
悪魔は何かを決意したのか、俺に向けて高速で突っ込んでくる。
そんな悪魔に対して俺は、槍を構えた状態で
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