3.『温もり』
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冬の風が吹き始めた。
この時期はたまに、台風ほどではないが強い風が吹き荒れる日がやってくる。爆弾低気圧とか二つ玉低気圧とかがそれをもたらす主犯のようである。
時折、それによって外から幻想郷へ鳥や物、そして人間が迷い込むことがある。
さて今日も一人の人間が迷い込んできた。
見たところ、幼い少年のようである。子供が迷い込むことも不思議じゃない。
しかし私は何か違和感をおぼえていた。
あの子は何かを握っているのかもしれない、と。
だが、なにかがわかりそうになるたび、まるで水で洗い流されるようにして考えていたことがもみ消されてしまうのだ。
おかしい。
あきらかに、おかしい。
しかし今は様子を見るだけ。何の証拠も根拠も得ていないのだ、下手に動いてはいけない。
……はぁ、眠いわ。
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