暁 〜小説投稿サイト〜
ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
第1部 熱き血潮に
第壱話 少年,帝都に目覚める
1-1 目覚め
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の機密に関わるとのすみれの主張を聞いて、一理あると考え込む。
「おいすみれ。その男は地下にいるんだったな?」
米田が席から腰を上げてすみれに尋ねる。
「え、ええ…そうですわ」
「…わかった。俺が見てくる」
「支配人!?」
突然の米田の、自ら出向くという選択にマリアをはじめとした全員が驚いて目を見開いた。
「待ってください支配人!ちょ…!」
マリアの制止を振り切り、米田は支配人室からそそくさに立ち去って行ってしまった、
「米田のおじちゃん、どうしちゃったの?」
米田にしてはあまりにもオープンなアグレッシブさだった。アイリスは驚いたまま去り行く米田の背中を見ていることしかできなかった。
「とにかくついていきましょう。もし侵入者だったら、米田支配人が危険だわ」
「そうですわね。舞台の件で散々文句を言わせたくなるほどの人ですが、ほうっておくわけにも行きませんわ」
すみれは若干普段の、今回の件には全く無関係の話を付け加えつつ、米田の後を追うことに賛同する。
全力で米田を追い、地下へ向かい、すみれたちはさきほど少年が現れた部屋までたどり着いた。
すでに米田と少年は、真正面から向かい合っていた。
「米田支配人、危険ですわ!」
女性たちは自分の姿を見て警戒をしている。だが一方で米田はというと、少年の姿を見て固まっていた。
「支配人?」
「米田のおじちゃん…?」
マリアとアイリスが米田の反応に戸惑いを覚えていた。なぜ目の前の男に一切の警戒心を抱いていないのか不思議であった。
「おぉ……」
それどころか、少年の姿を見て、涙を流し始めていた。まるで、数年ぶりに再会した我が子の立派な姿でも見ているような、それほどの感激っぷりだった。
「ようやく目覚めやがったか!!ったくこの馬鹿が…心配かけやがって!!」
自分の今の顔の有様などまったく気に求めていない。彼は少年の元に歩み寄ると、すごい男泣き顔を晒している。
「……?」
しかし、少年はきょとんとしている。突っ立ったまま、ただ目の前で感涙し続けている男に。
「お、おい…どうした?どこか、まだ具合の悪いところでもあるのか?」
「あの、支配人。それよりも…この方は…その、どなたなのですか?」
マリアが米田に尋ねる。とはいえ、少年が一枚も服らしいものを着込んでいないので、目を背けることに必死だった。現に頬にわずかな赤みが差している。
「おう、すまねえな。あんまりにも嬉しくてよ、つい年甲斐もなく…へへ。こいつはな…」
米田は涙をふき取ると、改めてマリアをはじめとした3人の女性たちに、その少年のことを話そうとする。
しかし、次の瞬間…少年の放った言葉によって、その部屋の時間だけが、止まった。
まるで、その場だけ空間から切り離されたかのように…。
「教え
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