暁 〜小説投稿サイト〜
ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
第1部 熱き血潮に
第壱話 少年,帝都に目覚める
1-1 目覚め
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の悲劇を繰り返さないためにも、共に生き残ったあの娘とともに新たな部隊を立ち上げた。『奴ら』が蘇るかもしれないし、それに変わる邪悪な連中が世界を覆うかも知れねえ。そんなの耐えられねえからな。
彼女…あやめ君も承諾し、自ら副司令に推薦してくれた。そっからはいつか訪れる戦いに供えての準備を続けてきた。
しかし、やっぱ俺は時々考えちまう。
俺は日露戦争で英雄とたたえられてはいたが、今じゃこうして支配人室に用意された椅子に腰をかけて、魔の力を払える若い娘たちを戦場に送ることだけだ。
老いには勝てない、その言葉がここ数年俺にはきつく感じ取れた。
その度に考える。俺も、あの時みたいに戦えたら…
遠い彼方の星からやってきた『せがれ』みたいな力があれば、とな。
けど、俺はしばらくぶりの幸福感を覚えることになった。
長くは…持たなかったけどな。
『支配人室』と立て札の駆けられた一室に、二人の少女が入り込んできた。その部屋には金髪のショートボブのクールな外見をしている女性、そしてもう一人、初老に差し掛かり始めたような風貌の男性がいた。
「米田支配人!!」
「米田のおじちゃん!!」
「お、おおう!?なんだなんだ!?」
なだれ込むように入ってきた二人に、男性は目を丸くした。
「…すみれ、アイリス!行き成りノックもしないで。ここが支配人室だとわかってるの!?」
金髪の女性、マリア=タチバナが突然の来訪者に対して目を細める。
「おい、どうしたんだ?そんなにあわててよ」
一方でノックもせずに入ってきた二人に、落ち着きを取り戻した態度で、この部屋の主『米田一基』が尋ねる。
「へへへ…変人が…裸の男が…!!」
「米田のおじちゃん!なんとかして!!」
まるで恐ろしいものを見てきたように、すみれとアイリスと呼ばれた少女たちは懇願する。
「裸の男だぁ?そんなのどこで見たんだ?」
「そ、それが…行き成りガラスが割れたような音が聞こえて、気になって音をたどって地下に降りたんですの」
「地下…!?」
地下に知らない男がいる。そんなの彼らにとってありえない話だった。少なくとも入り口はこの建物の玄関しかないのだから。
「二人とも、あそこは米田支配人の命令で立ち入りを禁じている場所出ることを忘れたの?」
マリアの言葉からすると、すみれたちが訪れた場所と言うのは、彼女たちも立ち入りを禁じられている場所のようだ。
「いきなり割れた音が聞こえたら気になるじゃありませんの!もし侵入者が入ってきたとしたら、この『帝国華撃団』のトップシークレットが露呈されたことになりますわ!」
禁止事項を破ったことについては反省こそしているが、自分たちにも知る権限があることを主張するすみれ。
「それは確かに…」
マリアも組織
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