暁 〜小説投稿サイト〜
ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
第1部 熱き血潮に
第壱話 少年,帝都に目覚める
1-1 目覚め
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ラスにひびが入り始めていた。
よし!
少年は一気に力を振り絞り、最後にパンチ一発をぶっ放してガラスを殴りつける。
ガラスは、ガシャン!!と音をたてて砕け散った。
「ぶはぁ!!はぁ…!!はぁ…!!」
た、助かった…。
少年は大きく呼吸を乱しながらもカプセルから外に出た。
すると、騒ぎを聞きつけたのか、部屋の扉が開かれ、見覚えのない人物が入り込んできた。
「な、何の騒ぎですの!?」
「何々?何の音!?」
入り込んできたのは…二人の少女だった。
一人は気品さ溢れる、そして若くも艶やかさを持つ女性。もう一人は外見から見てまだ10代に差し掛かったばかりの少女だった。
「…!」
少年は入り口の方を見やって、部屋に入り込んできた二人を見る。
この子達は…?誰?
それにしても…何か様子がおかしい。少年の姿を見て、顔が一気に赤らめ出している。
「い、いやああああああああ!!!」
「きゃああ!!変な人がいるうううう!!」
二人は少年の姿を見て酷く赤面し、一目散に逃げ出した。
なんなんだ。変な人とは。
僕だって好きでこんなところにいるわけではないのに。行き成り目が覚めたら水の詰まったカプセルの中だなんて落ち着けるわけがない。
っと、少年はここであることに気づく。今の自分は身包み1枚なかった。つまり…真っ裸だった。恐らく服を濡らさないためにこんな姿にされていたのだろう。通りであんな反応をされたわけだ。
しかし、このままでいるわけにも行かない。何か拭くもの…。出ないと風邪を引く。
タオルを探そうと周囲を散策し、ようやくタオルを見つけ、体を拭き終えたところで腰に巻いた。
(それにしても、ここは一体どこだ?)
見た事もない部屋だ。どうして自分はここにいるんだろうか。いや、んなことはどうでもいいか。さっさと帰って………

……?

少年の頭に疑問が走る。

帰るって、どこに?そもそも僕はどこに住んでいたんだ?





僕は…いったい…?



















あの戦いからもう大分経っちまった。
かつて英雄ともてはやされた自分。だが、実態は決して褒められたもんじゃねえ。寧ろ無力感にさいなまれのうのうと生き続けてきた情けない男よ。
戦友も守れず、死なせ、傷つけた。そして何より…。

俺には妻も子供もいなかった。けど、こんな俺でも占有とも家族とも呼べる奴がいた。
一人は、あの戦いを友に生きたあやめ君、そしてもう一人…あいつがいた。
いや、過去形にするのはおかしいか。一応生きてはいるんだ。血は繋がってはいなかったがよ。
けど…あいつはあの戦いで…俺たちのために…。

今じゃ、いつ目が覚めるかもわからねえ眠り姫状態だ。男のクセによ…。

俺はもうあ
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