暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1171話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ったな。
 というか、桜を助ける方法があるって時にも……いや、あの時は結局臓硯を殺すという目的だったから、余計に警戒心を煽って当然なんだろう。

「では、何の為にバーサーカーをも殺す事が出来た宝具を出したのですか?」

 一応俺の言葉を聞く程度の冷静さは残っているらしい。
 信頼関係を高めてきたおかげ……とは言わないが。
 そもそも、俺とセイバーの間に信頼関係なんて殆ど存在してないし。

「このスライムは、攻撃以外に探査能力にも優れている。こんな風に……な」

 そう呟くのと同時に、スライムの触手は見る間に細くなってその本数を増していく。
 触手の細さは、0.001mm程度。
 普通であれば、人間の目で捉えるのは不可能な程の細さだ。
 ……まぁ、サーヴァントなら話は別だが。
 そうして細くなった無数の触手は、そのまま境内の中へと広がっていく。
 幸いだったのは、俺達がいたのが境内に入ってすぐの場所だった事だろう。
 おかげで寺に住んでいる者達に見つかることなく、スライムは探索の手を伸ばしていく。
 やがて色々と話し声が聞こえてくるが、今回探すのは大聖杯がある空洞なので話し声の類は無視していく。
 そこまでやって、俺が何をしているのかを理解したらしいセイバーがこちらに向けていたエクスカリバーを下ろす。
 それでもまだ武装をしたままなのは、やはり完全にこっちを信用している訳ではない証拠だろう。
 そのまま約10分……やがて、境内中へと広がっていた触手の1本が目的のものと思われる場所を発見する。
 原作でも、大聖杯がある場所ってどこにあるかの明確な描写はなかったんだよな。
 この山の中にあるってだけで。
 ただ……ヒントはある。
 金ぴかがワカメを聖杯の器として使っていた時の現場である大きな池。
 恐らくはあそこの付近ではないかと。
 そう思ってスライムの触手を操作していたら、それがビンゴだった訳だ。

「見つけたぞ。大聖杯がある空洞かどうかは分からないが、それでもこの山の中に広がっている空洞だ」
「本当!?」

 嬉しげに尋ねてきたのは凛。
 まぁ、聖杯を得るというのが凛がこの聖杯戦争に参加した理由だったからな。
 ……聖杯で叶える願いがあるのではなく、聖杯を得る事が目的だってのが凛らしいと言えばらしいのだが。

「ああ。……案内する」

 凛に頷き、スライムを消してからそのまま境内の中へと入っていく。
 現在は寺の中で何かやっているらしく、外に人の姿はない。
 いやまぁ、2月の寒い時期に好んで外で何かをするなんて事は普通ないんだろうけど。
 それとも修行だからそれもあるのか?
 そんな風に思いながら歩いていたのがフラグだったのだろう。

「衛宮、どうしたのだ? それに、アー
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ