ガールズ・オプス-Cheer!!-
第九十話
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
のスカイダイビング。都市間でのワープがないこのALOにおいて、リーファがたまに用いてる移動手段兼アトラクションとのことで。シリカは最後まで抵抗していたが、結局他のみんなに押し切られ――普通に降りてきたのでは、時間のかかるのも確かだ――アインクラッドからこのスイルベーンまでの、スカイダイビングを体験することとなった。
「もう! 死んでも! やりません!」
「ごめん、ごめんってー」
それがスピード狂のリーファ以外には受けがよくなかったのか、リーファは特にシリカに対して必死で謝っていた。そんな三人はそれぞれいつもの格好ではなく、寒い日にコートを着るようにマントを羽織っていた。恐らく、普段から使っている防具がダメになってしまっているからだろう。
「むしろ、何であんたは大丈……あれ? ショウキ?」
「見てくれリズ、掘り出し物だ」
そんな三人を後目に買い物に行っていた俺は、近くのPCショップで買い物をしてきていた。木製で出来た白木の鞘にしまい込まれた、平均より少し刃渡りが短い一振りの刀。その刀身を抜き放つと、スイルベーンの日光に刃が煌めいた。
「何とこの刀身伸びる」
小太刀かと見紛うほどとは言わないが、少し短い刀身はフェイク。何と刀身部分に伸縮機構が仕込まれており、ガムのように伸びて射程をカバーするのだ。
「……で。あんたそれ、使うの?」
「何言ってるんだ、俺には二人で作った最強の刀があるじゃないか」
「返してきなさい!」
胡散臭そうに買ってきた刀を眺めるリズに対して、考え抜いた殺し文句を放つがバッサリと切り捨てられる。俺のアイテムストレージの許容量を超えそうな刀コレクションに、新たに加わることが内定した刀を、リズは即断即決で返してこいと命じる。それをアイテムストレージにしまい込むと、リズをどうどう、と動物にするようになだめる。
「大丈夫、大丈夫」
「大丈夫じゃないから言ってるの!」
「……それより、ひよりはまだか? あまり時間はかからないと思うんだが」
一緒に女子会をやっていた柏坂ひより――ことクロは、何と新しくキャラクターを作り直すつもりだったらしく。SAOのキャラデータを引き継ぎながら、シルフで始めるとのことで――だからスイルベーンまで降りてきた訳だが――あまり時間がかかる作業でないソレに、もうこの世界に来ているとばかり思っていたのだが。
「女の子には色々あるんだよ、ショウキくん」
「そうですよショウキさん。クロさんのアバターだって、ずっと使い続けてたんだから、思い入れだってあるでしょうし」
女性陣からの猛烈な抗議にあい、俺は意見を改めざるを得なかった。データ移行は時間がかかる作業とのことで、懐かしのシルフ種の初期地点を眺めていた。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ