30 サント・アンヌ号
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棚にはアイドルの雑誌などがある。
全てが部屋の主を物語るものであるにも関わらず、そこにはブルーだけがいない。
いるのは彼女と旅をしてきたゲンガーと、彼女にそっくりの人物だけである。
イミテ「……グリーンさん、目が覚めたんですね」
イミテは振り返る。
グリーンは一瞬、彼女とブルーを間違えそうになる。
グリーン「ああ、お前も無事だったか」
イミテ「あの後、島の人たちと避難してきたんです」
オーキドとナナミが部屋に入ってくる。
ナナミ「イミテちゃん、本当にブルーちゃんにそっくりね。最初、間違えちゃったわよ」
ナナミはブルーをまじまじと見つめる。
イミテ「いや……あんまり見ないでください……」
ナナミ「あらまあ、ブルーちゃんがシャイな乙女になっちゃったみたい!」
ナナミが更に顔を近づけると、イミテは更に顔を紅潮させる。
グリーン「グレン島はどうなったんだ?」
イミテ「……噴火の影響でグレン島の全域が立入禁止区域に指定されて、島の人たちは近くのマサラやセキチクに避難しました。
もともと小さな島ですし、マグマが冷え固まった後も火山ガスが充満して……」
グリーン「じゃあカツラとファイヤーはもう……」
オーキド「わしとフジも助けに行こうとしたんじゃが救助隊に止められてな。
なにしろ救助隊ですら突入できんほど危険な状態じゃった。
ガスで前は見えんし、また噴火する恐れもあった」
グリーン「フジのじーさんはどうしたんだ、マサラにいるのか?」
オーキド「ニビへ向かった。
昔の知り合いが銀色の羽根というものを持っているらしくてな、それがルギアというポケモンを呼ぶ道具なんじゃが……
簡単に言うと、そのルギアにカントーの異常気象を止めてもらうよう頼みに行った。
おかげで今はこの通りじゃ」
窓の外を見る。
風は穏やかに吹いて、木漏れ日が庭の芝生を照らす。
薄雲が青い空に棚引いて、海は静かに凪いでいる。
グリーン「そうか……俺もこうしちゃいられねえ」
グリーンはモンスターボールを携える。
オーキド「どこへ行くんじゃ!」
グリーン「決まってるじゃねーか、ブルーを取り戻しに行くんだよ!」
オーキド「どこにいるのかわかるのか?」
グリーン「あ、わかんねーや」
オーキドはため息をつく。
オーキド「シルフに派遣した研究員の情報によると、明日はシルフの社員旅行じゃそうな。しかも豪華客船の」
ナナミ「豪華客船といえばクチバのサント・アンヌ号ですわね。行き先はどこですか?」
オーキド「南米のギアナ……
フジがミュウを発見した場所じゃよ」
ミュウはそこにいるとグリーンは直感する。
そして、ミュウを狙うサカキとブルーもそ
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