暁 〜小説投稿サイト〜
ポケットモンスター 急がば回れ
30 サント・アンヌ号
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
棚にはアイドルの雑誌などがある。
全てが部屋の主を物語るものであるにも関わらず、そこにはブルーだけがいない。
いるのは彼女と旅をしてきたゲンガーと、彼女にそっくりの人物だけである。

イミテ「……グリーンさん、目が覚めたんですね」

イミテは振り返る。
グリーンは一瞬、彼女とブルーを間違えそうになる。

グリーン「ああ、お前も無事だったか」

イミテ「あの後、島の人たちと避難してきたんです」

オーキドとナナミが部屋に入ってくる。

ナナミ「イミテちゃん、本当にブルーちゃんにそっくりね。最初、間違えちゃったわよ」

ナナミはブルーをまじまじと見つめる。

イミテ「いや……あんまり見ないでください……」

ナナミ「あらまあ、ブルーちゃんがシャイな乙女になっちゃったみたい!」

ナナミが更に顔を近づけると、イミテは更に顔を紅潮させる。

グリーン「グレン島はどうなったんだ?」

イミテ「……噴火の影響でグレン島の全域が立入禁止区域に指定されて、島の人たちは近くのマサラやセキチクに避難しました。
もともと小さな島ですし、マグマが冷え固まった後も火山ガスが充満して……」

グリーン「じゃあカツラとファイヤーはもう……」

オーキド「わしとフジも助けに行こうとしたんじゃが救助隊に止められてな。
なにしろ救助隊ですら突入できんほど危険な状態じゃった。
ガスで前は見えんし、また噴火する恐れもあった」

グリーン「フジのじーさんはどうしたんだ、マサラにいるのか?」

オーキド「ニビへ向かった。
昔の知り合いが銀色の羽根というものを持っているらしくてな、それがルギアというポケモンを呼ぶ道具なんじゃが……
簡単に言うと、そのルギアにカントーの異常気象を止めてもらうよう頼みに行った。
おかげで今はこの通りじゃ」

窓の外を見る。
風は穏やかに吹いて、木漏れ日が庭の芝生を照らす。
薄雲が青い空に棚引いて、海は静かに凪いでいる。

グリーン「そうか……俺もこうしちゃいられねえ」

グリーンはモンスターボールを携える。

オーキド「どこへ行くんじゃ!」

グリーン「決まってるじゃねーか、ブルーを取り戻しに行くんだよ!」

オーキド「どこにいるのかわかるのか?」

グリーン「あ、わかんねーや」

オーキドはため息をつく。

オーキド「シルフに派遣した研究員の情報によると、明日はシルフの社員旅行じゃそうな。しかも豪華客船の」

ナナミ「豪華客船といえばクチバのサント・アンヌ号ですわね。行き先はどこですか?」

オーキド「南米のギアナ……
フジがミュウを発見した場所じゃよ」

ミュウはそこにいるとグリーンは直感する。
そして、ミュウを狙うサカキとブルーもそ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ