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竜から妖精へ………
第3話 ギルドの名前
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けど。きっと、薄いんだと思う。……オレはそんなに感情ないんだって………。だから…前に来た人たちも、追い返してるし…… その中には怪我させちゃった人だっている。……簡単にそんな事が、平気でそんな事が出来るんだから」

 そう言っていた。
 淡々と話をしているようだが、泣いている様にも見える。それだけでもよく判る。この少年が心優しいのだという事は。
  
「いーや、俺そんな風には思わねぇな」

 ギルダーツは、少年の告白をあっさりと否定した。

「え…?」

 当然ながら、困惑するのは少年だ。ずっと、思っていた事でもあったから。

「だってよ? 考えてもみろよ。……ここは、大切な場所なんだろ? 確かに 理由はわからねえかも知れねえが、そう言う強い気持ちを持ってる奴が、感情が薄いわけねえだろ。……それにお前、自分で気づいてるか?」

 ギルダーツは、笑顔のまま、少年の顔を見た。

「お前、オレと戦ってる時、すげえ自然な顔をしてたんだぜ? 戦う前よりもずっと自然な顔をな。……感情が薄い奴にんな顔は出来やしねえ。オレが保証してやるよ」

 ギルダーツはそう言い終えると、右手を伸ばして、俯きがちの頭を撫でた。

「ッ!!」

 少年は、頭を撫でられたなんて 初めての事だった。
 だから、戸惑ってしまったのだ。

「はは。お前はまだまだガキだ。確かに、魔力は無茶苦茶高い。それに力だってある。……正直、目を見張るものがあるが、内面はまったく見たとおりにガキなんだ。 そう言う奴には大人が教育する必要があるんだよ」

 そう言って、撫でてる手の力が強くなった。遠慮なく力を込める。すごく雑に撫でられていると言う事は、幾ら初めてでもよく判った。

「つー訳もあってだ。……大人としては、やっぱし、お前の事を 連れて帰りたいと思ってるんだが……」

 ギルダーツが手を離して、そう言うと同時に、少年の体が一瞬だが震えた。
 当然、ギルダーツもそれを感じ取って手を上げた。

「……とりあえずは今日の所は止めとくわ。これから、長い時間をかけて様子を見るとするよ」

 そう言うと、ギルダーツは片眼を閉じて、ウインクをした。

「だからよ。寂しくなったらいつでも相手してやるからな。お前はもう1人じゃねえ」

 そう言うと、最後に少年の頭を軽く2度叩たたいた。
 それは、本当に温かみのある手だった。

「で、でも…オレは……」

 少年は、まだ複雑そうだったが、最後まで言わせずにギルダーツは続ける。

「お前は悔しくなかったのか? オレに負けてよ?」

 ギルダーツがそう言うと同時にだった。

「なっ! オレはまだ負けてない! まいった、なんて言ってないっ!」

 少年は、咄嗟にそう言ってし
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