第3章 リーザス陥落
第74話 ホッホ峡の決戦V
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!!!!」
裂帛の気合と共に トマトから発射される無数のアイテム。
それは、アイテム屋だからこそ、出来る芸当。使い捨ての武器を何処から取り出したのか、眼前に広がるヘルマン兵士達に向かって投擲しまくっているのだ。
《硬珠》《使い捨てブーメラン》《林檎ハンガー》《KY標識》……etc
塵も積もれば山となる、とはよく言うが これはそんなレベルではない。全く値段の事を考えない大量のアイテムを一気に消費し続ける。
敵側が固まっているから、殆ど命中し、良かったと思えるが……人数が少なかったら、当たらないのが多かっただろう。……トマトは命中精度がよろしくなさそうだから。
「あっはっはっは!! 随分と、気前がいいじゃない。トマトっ」
ダ・ゲイルに戦わせつつ、ダ・ゲイルを含めたメンバーの回復も努めつつ……、普段の行いから、考えられない様な献身な働きを見せているロゼが大笑いをしていた。
ロゼのやる気スイッチがONになった切欠がなんだったのか……、それは 想像にお任せをする、と言う事で 非公開設定だ。
「そりゃー、頑張るですよー!! この戦いで、自由都市制覇! その暁には、ユーリさんとマイムマイムが待ってるかもですからねーーっ!!」
「ふぇっ……!?」
隣で、剣と魔法を用いて戦いを続けるランも思わず耳を傾けてしまっていた。
「もしくは、頑張ったら、頑張った分だけ、よしよし、と頭を撫でて欲しいですかねー。それだけでも、私は、きゅんきゅん、しちゃうんですよー! 真知子さんや優希ちゃん達も虎視眈々! トマトはトマトが出来る事、全部するですよーー!」
トマトの言っている事は、本当に健気だ。
だけど、まるで癇癪を起こした子供の様にアイテムを只管投げ続ける絵はちょっと微妙だった。その部分がロゼのツボに入ったのだろう。
「あーーーっはっはっは! ま、そんときゃ、私も口利きして上げるわよん!」
「っ……」
「あー、はいはい。物欲しそうにするんじゃないってば、ラン」
「ええっ……!? (そ、そんなにカオに出てた……??)」
「口利きくらいなら、OKよん? でもでも、アイツにはそこら辺のガード職よりも硬〜い。守護魔法使いと忍者がいるからね〜。そこを頑張るのは、ランの仕事だからねー?」
「あ、あぅ……が、頑張りますっっ!」
ランも顔を赤くさせながら、頷いた。ミリとロゼの後ろ盾は非常に強力だろう。……それでも硬いのは仕方がない。と妙に納得も出来ていた。
「えいっ!」
「ぎゃあああっ!!!!」
そして、そして その後ろの光景は またまた凄いものだった。
ヘルマン兵達は、基本的に大柄な体格だ。体格だけでなく、重厚装備も考えても、目算でリーザス兵士の倍以上はあるかもしれない。
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