第3章 リーザス陥落
第74話 ホッホ峡の決戦V
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「がはは。おい、シィル。なんか果物でも寄越せ」
「あ、は、はいっ ええと、野ぴぴぽでいいですか?」
「よし、それで良いぞ。むぐむぐ…… うむ、酸っぱいな」
戦っている連中を肴に一杯飲ってる絵面になる。キャンプ椅子でくつろいでいるから、更に際立っている様だ。
「愉快愉快。うむ。シィル。茶だ。次は茶」
「あ、はい。冷えたお茶ですが、どうぞ。……ランス様。ユーリさん達がいてくれて良かったですね!」
「ふん。あんなガキがいなくとも、オレ様だけで十分だ! と言うところだが、あの下僕がそれなりに、仕事をしてる事で、この最強頭脳を持つオレ様が戦局を見極められるからな。よしよし、たまには、ユーリに褒美をやろうではないか」
まさかの発言に驚きを隠せられないシィルだった。……フェリスは大体察した様だが。
「がははは! お子様うはぁん。お子様ダボラベベ、ふむふむ。色々とアイディアが生まれてくるぞ? がははは。よし シィル。手配しておけ。お前が作るのは駄目だ。勿体無い」
「ら、ランス様ぁ……、ユーリさんが怒ってしまわれますよぉ……」
「がははは! 大の大人がこの程度のお茶目で怒る筈が無いだろ? がはははは!」
大笑いをしているランスと慌てて止めた方が、と言うシィル。
フェリスは、というと。
「(ま、150%怒るわな。ユーリだったら。それにしても、やっぱランスは……)」
確信しつつ、ただただ呆れていた。
ここまで、性質が違う主人がいる悪魔は歴代でも自分だけなのではないか? と後悔あり、物凄く、……非常に複雑な想いも胸に残りつつ。
そうこうしている間に、ユーリ達の舞台は完全に押し返した様子だった。前衛に突然現れた赤っぽい人影、その強さには 少なからず驚いた(主にフェリス)が、結果的には、まるで問題なかったのだ。
「よしよし、本道を突っ込んでくる連中は、これでもう無理だろ。ま、オレ様の下僕であれば当然だがな。そして、オレ様の的確な指示もそうだ。がはは。流石オレ様」
本道はヘルマン軍全体に比べたら、明らかに狭い。つっかえて、後ろの部隊が前線に行くのはかなりめんどくさい筈だ。
「ふむふむ、良い感じに団子状態になった様だ。次は、串を刺してやろう。おい、フェリス! 合図だ。戦争に関係ある事だから、拒否は出来んぞ!」
「……はいはい」
フェリスは、改造したチューリップ1号を掴んだ。
因みに、それはマリアが調整・改造したものであり、夜間戦闘と言う事も合って、合図射撃として使うのは最適であり、入り組んだホッホ峡において重宝されるモノだ。
が、如何せんフェリスは悪魔。もう逢魔刻を超えたとは言え 白く照らす光には答えるのは以前経験済みの事だった。そして、今回これを使う事も知っ
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