第7話悲しい顔は見たくないんだ
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されるより良いか。
「あの、こんなんじゃ全然足りないと思うんですけど・・・」
「いや、べつにいいよ」
彼女はトレードウィンドウに自分のコルを出そうとしたのでオレは受け取らないままトレードを終わらせた。
「オレがここに来た理由と被らないでもないから」
「?あっ!あたし、シリカっていいます」
「あぁ、そういえば自己紹介してなかったっけ。オレはライリュウ。しばらくの間よろしくな」
オレは彼女とーーーシリカと自己紹介をして握手を交わした。
******
第35層・ミーシェ
「やっと戻れたな、地図アイテム持ってて良かった」
「そうですね。あたしも持ってなかったから後々どうしようかと思いました」
迷いの森は1分ごとに地形が変わるから地図アイテムがないとほぼ確実に迷う。まあ、1分以内に1ブロック抜けるぐらい走ればさほど問題はないけど。
「お!シリカちゃん発見!」
「!」
遠くからシリカを呼ぶ声が聞こえてきてオレとシリカはその方向を向いた。
「随分遅かったんだね。心配したよ」
「あ、あの・・・」
「今度パーティ組もうよ!好きなとこ連れてってあげるから」
「お話しはありがたいんですけど・・・」
パーティの勧誘か。でもなんかシリカ困ってるみたいだけどーーー。当のシリカはオレの顔を見てーーー
「しばらく、この人とパーティを組むことにしたので・・・ん?」
シリカはオレの左腕を掴もうとしたのか、オレの黒いマントを掴んで、その感覚に疑問と違和感を感じたような顔をした。そういえばシリカに見せてなかったな、左腕。
それよりもーーー目の前のパーティ勧誘してきたデブとピンクの防具を着た多分ネカマだった奴らの視線が痛い。
「悪ぃな、緊急事態なんだ。」
「すみません・・・」
とりあえずこの二人から離れたい。シリカもそう思ったのか、オレのマントを引いて歩き出した。後ろの二人の視線が消えることはなかったけど。
「すみません、迷惑かけちゃって」
「君のファン?あの二人。人気者だな」
「いえ、マスコット代わりに誘われてるだけですよ、きっと・・・」
マスコット?なんでそんなことーーーあぁ、なるほど。SAOの男女比は圧倒的に女性が少ない。それに加えて、シリカは同年代の女の子の中でもーーーまあ、かわいい方だ。それもあって中層のアイドルのような扱いを受けているんだな。
「それなのに、《竜使い》シリカなんて呼ばれて・・・いい気になって」
ポンッ
「え?」
「心配すんな。必ず間に合う、絶体生き返らせよう」
「・・・はい!」
収
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