第7話悲しい顔は見たくないんだ
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き出した少女を見て軽くパニックを起こしてしまい、必死に安心させようと蘇生の可能性があることを伝えた。彼女がオレに本当なのかと聞き返してきて、オレはうなずいた。
「47層の南に「思い出の丘」っていうフィールドダンジョンがあるんだ。そこのてっぺんに咲く花が使い魔蘇生用のアイテムらしい」
「はぁ・・・!47層・・・」
47層、その言葉に彼女は気落ちした。ここは35層、SAOの適正レベルは階層+10レベル。つまりここにいる彼女は少なくとも45、6レベル。47層に行くにはかなり厳しい。
「実費だけ貰えれば、オレが取りに行ってもいいんだけど・・・。使い魔の主人が行かないと花が咲かないらしいんだ」
「情報だけでもとってもありがたいです。頑張ってレベル上げすれば、いつかは!」
ーーー多分、それじゃ駄目だ。
「使い魔の蘇生は・・・死んでから3日までだ。それまでに47層の適正レベルまで上げるのは、無理がある」
「!?・・・そんな。あたしのせいで・・・ゴメンね、ピナ」
オレが言いはなったセリフは彼女に見えた希望の光を消してしまったようだ。
ーーーでも、諦めるのはまだ早すぎる。
「大丈夫・・・まだ3日も残ってる。これなら、5、6レベルは底上げできる。オレも手伝うよ、きっとなんとかなる」
オレは彼女を安心させるためにそう宣言し、トレードウィンドウを表示して《イーボン・ダガー》、《シルバースレッド・アーマー》、《ムーン・ブレザー》、《フェアリー・ブーツ》、《フロリット・ベルト》を彼女に送った。
「・・・なんで、そこまでしてくれるんですか?」
「?・・・あぁ、無条件で協力するっつったら・・・そりゃ疑うわな」
「甘い話には裏がある」。SAOはこの言葉を色濃く体現しているだろう。
「・・・理由としては二つ。オレ、4ヶ月ぐらい現実の友達とギルドを組んでたんだけど・・・オレの不注意でみんな死んじゃって。でも、ピナはまだ救える。可能性を無駄にはしたくないだけさ。もう・・・悲しい顔なんて見たくねぇから」
「・・・そうなんですか?じゃあ二つ目は?」
「二つ目は・・・」
ここまで言って詰まってしまった。
「・・・笑わないって言うなら、言う」
「笑いません」
どうしよう、なんか恥ずかしくなってきた。ーーー腹決めるか。
「・・・君は、チビの頃の妹になんとなく・・・似てるから」
ーーー言ったら言ったですごく恥ずい。オレは彼女の顔を横目で見るとーーー
「・・・プスッ!あはははは!ははははは!」
ーーー笑っちゃったね。
「笑うなつったじゃん。笑わないって言ったじゃん・・・。とりあえず早めに忘れてくれ」
「ふふ、ごめんなさい」
まあ、あんな悲しい顔
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