継承編 決起
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エッティは帰っていき、彼に続いてクアットロも去り、トーレは困惑気に彼らを追いかけ、チンクは申し訳なさそうに挨拶をしてから向かっていった。何というか……管理局にとってはかなり厄介な犯罪者のはずなのに、どうも脅威を感じにくい連中だった。……いや、彼らも教主殿に影響されただけだろうな。敵同士だからこそ、何かが通じ合える時もある。傍にいる者にしか影響が出ない、なんて決まってる訳でもないのだから。
「なんか実際に話してみたら、案外ニギヤカな人達だったね〜」
「しかしあれは生粋の科学者とその研究で生み出された者達、一応警戒しておくに越したことはありません。ところで王、そのディスクはどうします?」
「どうするも何もここには見るための機材が無いから、地球に戻ってから決める。とりあえず今は小鴉にマキナからの伝言を伝えに行く。面倒な事はさっさと済ませるに限る」
という訳でスカリエッティから渡されたディスクは一旦しまっておき、我らはラプラスに乗って聖王教会の領地へと移動する。ちなみに戦いに赴く訳ではないため、今のラプラスにメタルギアRAYの入った格納庫は取り付けていない。
聖王教会の領地に降り立った時、勤務していた騎士達は我らを見ても特に動くような事はしなかった。別に敵対している訳でもないから、当然と言えば当然か……。
ま、騒がれないなら好都合だと思い、我らはそのまま聖王教会の病院へ足を運ぶ。目的地はそう、小鴉のいる病室……。だがそこへ着いた時、部屋の中はドタンバタンと喧騒に包まれていた。
「離して! 離してやぁ!! 私なんか……私なんかぁ!!!」
「なぁはやて、いい加減落ち着いてくれよ!」
「どうか冷静になってください、主はやて!!」
「ぐ……堪えてください、我が主!」
「駄目よ、はやてちゃん! そんなに暴れたら身体の傷が開いちゃうわ!」
「主のお気持ちは私も十分察しています。ですが自棄だけは起こしてはなりません!」
中からポンコツ騎士やクロハネ、その他数名の声が聞こえてくるが、そんな事を気にせず我らは部屋へ突入する。途端、同じ部屋にいた高町なのはやフェイト・テスタロッサがシュテルとレヴィの姿を見て驚いておるが、相手にしている場合ではない。そのまま我は未だに暴れ出そうともがく小鴉に近寄っていき……、
「この……大馬鹿者がッ!!!」
盛大にチョップをかました。いきなりの出来事にポンコツ騎士どもが阿呆にも口を開けて呆然とする中、小鴉は涙目で我を睨み付けてきた。
「いったぁ!!? いきなり何するんや、王様!?」
「ふん、いきなり何をするだと? この戯け! 貴様は教主殿……サバタから何を言われたのか、もう忘れたのか!」
「何をって……!」
「辛くても生きて、未来へ命を繋ぐ。貴様
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