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ガンダムビルドファイターズ 〜try hope〜 外伝
絆の希望
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か………」

シノ曰く、トウイはどっかに行った後何故か座布団一枚を持って戻り、俺の隣に敷くと座布団の上に正座で座らされ、そのまま俺の頭を下ろそうとしたらしい。

人目につく上に弟のリンヤもいるのでその場でやるのを拒否すると、じゃあ別室で休ませてきてと言われ別室に連れられ、座布団を敷いて枕代わりにしようとしたが既に座布団は無くなっており、結果膝枕になったのである。

「そうか。じゃあ俺はどうやって運ばれたんだ? 」

「タンカーよ」

俺は病人か怪我人かなにかか。

「たくっ……」

頭を掻きながら立ち上がり、シノに手を差し伸ばす。

「ほら、さっさと皆の所に戻るぞ。そして、いつもの日常に」

「…………ええ」

シノは俺の手を取り、静かに返事をしてきた。





ーーー−−

それから俺達は、ランさんと助手さんからエイジがこんな事をするキッカケになった問題を聞かされた。

エイジは小学生時代、帰国する一週間前からクラスの一部からイジメを受けていたらしい。ある日ガンプラを持ってこいと脅され、大人しく持っていくとその場で奪われ、ガンプラバトルをされたそうだ。

幸いその時のエイジはビルダーだけではなく、ファイターとしての腕も高く、バトルには勝利したそうだ。しかし、その後負けて苛立ったのか、エイジが持ってきたガンプラを全て踏み潰そうとしたらしい。

エイジは珍しくそれを阻止しようとするも複数人に取り押さえられ、ただ壊されていく自分のガンプラを見ることしか出来なかったようだ。全てを壊されたエイジは複数人の拘束から抜け出し、壊した張本人に殴りかかろうとしたが、体格差もあり返り討ちにあい、更に全員に痛め付けられたそうだ。

その翌日からイジメはより激しくなり、クラスメイトも見て見ぬふりをしていたそうだ。
ランさんが訪れる際は必ずエイジはクラスに居ず、毎日休み時間人気(ひとけ)がない場所に連れ出されてたらしい。

その後は、ランさんが車内で話してくれた通りだ。エイジはそのまま帰国し、そして高校を卒業した辺りから日本に戻り、エイジは二代目メイジン・カワグチの所に忍び込んでフレユールガンダムを盗み出したらしい。

それから数年は様々な準備をし、そして今年になってから行動を開始したそうだ。

「……………アイツは自分の二の舞にさせないようにしてたのか。各地に乱入し、ガンプラを破壊する。そうすればガンプラバトルをする人間も少なくなり、自然とガンプラは傷つかないと。そう信じて独りで戦っていたのか」

「そう言うことらしい」

ブレイカー事件から数日後、俺はランさんから何故か病院の屋上に呼び出され、皆の前に説明した事の、その更なる詳細を聞かせて貰った。

「エイジは根はいい奴なんだ。
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