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魔法科高校の有能な劣等生
綻びの聖剣
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。多分、僕の魔法も勘づかれるだろうし時間を掛ければ掛ける程、探索は困難になるだろう。かと言って彼女は必要な人材だし……怪我でもされたら。
「はぁ、確か…………こんな感じかな?」
 左眼を左手で隠し。
 ―――術式……改変。
 多分、可能な筈だ。
 そんな憶測で藤宮は右眼に術式を埋め込んだ。

「《千里眼》」

 まだ、無理……かな?
 藤宮の魔法は術式改変だ。
 最強の魔法、故に藤宮は術式改変しか使えない。
 その筈だ。その筈なのに藤宮は《千里眼》と呟いた。
「得意分野じゃないから発動するか解らないけど…不可能じゃない筈だ」
 色で判別する……そんな感覚をイメージし右眼で世界を凝視する。あの時の感覚を、あの娘の魔法を初めて感じた時を脳内で再生する。あの感覚は眼で見るんじゃない心の眼で見通す様に見透かす様に感じるのだ。
 解ってきた―――これをずっと続ける。
 集中力を絶やさず、全神経を集中させ世界を感じる。
 …………傘繭さん………………こんか事を平然と。
 彼女の評価を改めよう。なかなかの実力者から天才の分類にランクインだ、これを常時続けられるなんて天才を超えて変態だよ。僕なら発狂するレベルの一歩手前だ……我慢の限界だよ。
「あぁ、イライラする魔法だ……」
 慣れるまで時間の掛かる魔法。
 藤宮は闇を振り払う様に手を振った。それだけで周囲に粒子の塵は拡散された。
「うん、見えるね」
 色で判別できる……見える感じる。
 徐々に《千里眼》に慣れ始めた。
 魔法に慣れる……普通の魔法師には感じえない感覚を感じ右眼の調整を進める。
 ふむ、僕の《千里眼》は傘繭さんの千里眼と別物の様だ。
 広範囲にばらまかれた自身のサイオンで理解した。
 他者のサイオンに引き寄せられている。
 なるほど……付着するサイオンね。僕の魔法は術式を改変する魔法、なら目の前の現状も信じられるかも知れない。
 付着したサイオンは魔法師本人に気付かない程の微弱な侵食を始め、他者のサイオンを吸収するのだった。
 吸収したサイオンの色は変化し……別の色に変色する。藤宮の色は緑色、どうやら藤宮も普通の魔法師の発するサイオンの色と異なる様だ。それを吸収し、また別の色に変化する事で進化を遂げる。
 結局、その術者は自身の変化に気付かず進化を続けるサイオンは消えていった。
 …………ウイルスの類の様だね。体内に侵入すると別のサイオンと融合する性質……だが、生命力は著しく数分も経てば消える。
 サイオンに生命力? まるで生きている様な……アレは超心理現象の次元に属する非物質粒子だぞ?
 認識、思考結果を記憶する情報粒子。それを生きているなんて……非現実的な。
「また、便利な魔法を覚えちゃったな」
 嬉しさ半分、悲しさ半分に分けた様な
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