Fate/stay night
1170話
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と、ランサーを殺したと思われる別口のアサシンの魂。この2つの魂は……」
凛の声に、イリヤと桜がお互いに視線を向け合う。
どのサーヴァントが死んだのかというのは、基本的にマスター側では感知出来ない。
小聖杯を持っているイリヤや桜の場合は、自分の小聖杯に魂が入って来た事でそれを理解出来るのかもしれないが……
そういう意味で、純粋にその辺を理解出来るのは多分言峰くらいなんだろう。
聖杯戦争の監督という立場だったり、原作でも聖杯戦争が始まる前に凛に対して残りのサーヴァントはセイバーとアーチャーだと教えていたのを考えると、その辺は多分そういうのを把握する為の何かがあるのは間違いない。
「同じアサシンだってのを考えると、キャスターが召喚した方のアサシンが何らかの理由でランサーを殺した方のアサシンになったってのは十分に考えられると思うが? そもそも、サーヴァントのキャスターが召喚するってのが色々と裏技染みているんだから、何かバグっている可能性は十分考えられる」
「……じゃあ、そのせいでアサシンの魂は小聖杯に入らなかったっていうの?」
「魂がどこにもないって事は、多分そうなんだろうな」
イリヤのどこか疑問に満ちた質問に、そう返す。
まぁ、実際のところは俺がスライムで吸収してしまったせいだと思うんだけどな。
気配遮断を吸収したのとかを考えると、それが一番可能性が高い。
もっとも、その辺の事情は俺の能力を教える事になるだろうし、何より聖杯戦争が壊れたのが俺のせいだと言われかねないので、言わないでおくが。
ああ、けどこの話の流れなら丁度いいか。
「なら、もしかすると……大聖杯の方も異常があるかもしれないな」
「何ですって!?」
ギロリ、と。その小さい体躯に見合わぬ気迫の籠もった視線を俺に向けてくるイリヤ。
まぁ、イリヤにすれば聖杯戦争の為に生まれてきたようなものなのだから、その辺が気になるのは当然か。
衛宮と一緒に暮らしている今のイリヤが、まだ聖杯戦争に対して自分を犠牲にしてもいいと思っているのかどうかは分からないが。
意外とイリヤも衛宮に引っ掛かっている可能性は十分にある。
元々イリヤは衛宮に対して興味を抱いていたのだから。
「それはそうだろう? キャスターがアサシンを召喚するなんて真似をしたんだ。そして、アサシンから別のアサシンが生まれたと思しき状況や、小聖杯が2つあるという状況、何よりランサーが言っていた言峰の擁するもう1人のサーヴァント。ああ、それとついでに俺というイレギュラークラスのサーヴァントがいたりと、この聖杯戦争ではここまで異常な出来事が幾つも起きてるんだ。そもそも、聖杯戦争っていうのは60年周期なのに、今回は前回の聖杯戦争から10年足らず。……これで大聖杯が正常に動い
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