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英雄は誰がために立つ
Life23 転生天使!転生麻婆!?中編 〜赤龍帝、兵藤一誠VSこの世全ての辛み、言峰綺礼〜
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 「イッセーさん、如何したんですか?・・・・・・もしかして、私のあ〜んじゃ、駄目ですか?」
 「え、いや、そ――――(はっ!?)」

 少し悲しそうに見つめてくるアーシアの顔を当てられた一誠は、唐突にも昨日見た夢の内容を鮮明に思い出した。
 それはディオドラ・アスタロトにアーシアが貰われて行く悪夢だった。
 新築のマイホームにて、2人きりでラブラブ空間を作っている悪夢だった。
 そのマイホームにて、2人が食べていた料理が麻婆豆腐である事も思い出した。
 2人ともその辛さと旨さの相乗効果を楽しんでいた。
 しかも食べ方は、お互いに『あ〜ん』をしていたのだ。
 此処まで思い出したら、もう一誠は腹を決めるしかなかった・・・・・・いや、決めた。

 (これを食べなければ、アーシアの友人である権利はない!!)

 よく解らない覚悟を決めた一誠は、泳がせていた目を、顔を、しっかりとアーシアに向き直った。
 因みにここまでの思考速度は刹那的時間で、文字通り1秒も無かった。

 「そんな事ない!頂くぞ、アーシア!」
 「あっ、はい!では、あ〜ん」
 「ああ、あ〜ん・・・」

 一誠が食べる瞬間を、アザゼルを介抱していたリアス達も恐る恐る見つめている。
 そして――――。

 「・・・・・・・・・お、おおお、おおおおおぁああああああああ!!?」
 「イッセぇええええええええええ!!?」
 「兵藤ぉおおおおおお!!?」

 一誠はわずかな間に、走馬燈に似て非なる体験をしていた。
 遺伝子の記憶をたどる様に、人のあらゆる歴史事件の映像を目の当たりにしていた。
 その速度たるや、超高度からのスカイダイビングなど目じゃない位だった。
 様々に移り変わる光景を見て最後に見た光景が、昨夜の最後に見たアーシアとディオドラ・アスタロトとの初夜だった。
 そうして意識が現実に戻って来た一誠は、口内や喉が傷つき、その傷から血が溢れて溺れそうになるのを感じて意識を手放しそうになった。

 (このままじゃ、アーシアが貰われて行く。それでいいのか俺は・・・・・・・・・否、否否、否否否否、否否否否否否否否否否否否否否否否否否否い〜〜〜〜〜〜〜〜〜な〜〜〜〜〜〜〜〜!!!)

 意識を無理矢理つなぎとめる一誠。

 (アぁああああああああああシぃアぁあああああああああああああああぁあああああ!!!)

 歯を噛みしめて、口から血を吹き出すのを防ぐ一誠。

 「―――――ぁああああああぉおおおおお美味しいなぁ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
 「一誠さん、美味しいのは判りますけど、そんなに大声を上げるなんて行儀悪いですよ?」
 「わ、悪いぃ。ついぃ、美味しすぎてぇ、叫んでぇ、しまったんだぁ。ハァ、ハァ」
 「聖女アーシアの騎
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