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英雄は誰がために立つ
Life23 転生天使!転生麻婆!?中編 〜赤龍帝、兵藤一誠VSこの世全ての辛み、言峰綺礼〜
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 「ああ、そうだが・・・。食べるかね?」

 何時の間によそったのか、アーシアの前にずいっと麻婆豆腐が出された。
 それをアーシアは嬉々として受け取った。
 そして、遅まきながらアーシアが食事しようとしていた事に一誠が気づく。

 「駄目だ、アーシアぁああああああああ!!」
 「一誠さん?はむ・・・・・・・・・・・・・・・んん!?」
 「アーシアさん!」
 「アーシア先輩!」
 「――――ん〜〜〜〜〜〜〜、すごく辛くて、すごく美味しいですぅぅ!!」
 『え・・・・・・・・・・・・えぇえええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!?』

 アーシアの予想外の感想に驚く一同。
 そんな一同に該当しない他の2人であるゼノヴィアとイリナが慌てる。

 「狡いわよ、アーシアさん!」
 「連れションし合った仲なのに先走るとは、生きる時も死ぬ時も祈る時も共にと誓い合ったばかりじゃないか」

 1人一目散で黙って綺礼特製の麻婆豆腐を食べたアーシアに抗議しつつ、テーブルに着く2人。
 勿論、食事前の祈りは忘れない。

 「ご、ごめんなさい!でもでも、つい美味しそうに見えて・・・!」
 「慌てずとも、人数分以上の量を作っているから安心し給え」

 2人の前に、またもいつの間にかによそってあった麻婆豆腐が置かれた。

 「では――――」
 「頂きます!」
 「ちょっ、ゼノヴィア!?」
 「待て、イリナ!」
 「ん?もぐもぐ、って、如何したん――――辛ーーーーーーい!!!」
 「けど美味しいーーーーーー!!!!!!」
 『こっちも〜〜〜〜〜〜〜!!?』

 アーシアに引き続き、イリナとゼノヴィアの反応にも驚愕する面々。
 理屈は理解できないが、少なくとも綺礼が毒を料理に混ぜているという疑いは消えた事に成る。
 一応。
 その間にもアーシアは、辛さと旨さのダブルパンチに酔いしれていたが、今自分が感じている幸せを他の人にも分け合いたいと言う、一見非常に優しさに溢れた行為を実行すべく、他の蓮華を取って一誠の前に持っていく。

 「イッセーさん!」
 「ん?」
 「はい、あ、あ〜〜〜〜〜ん!」
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

 アーシアの行動に一瞬戸惑う一誠だが、直に現実に変えると、瞬時に自分が背水の陣状態であることに気付いた。
 アーシアから『あーん』をされるなんて感涙に浸りたくなる位に嬉しがる一誠だが、問題は蓮華でよそっている食い物にあった。
 確かに、アーシアを含む教会3人組は平気の様だが、自分も平気と言える保障など無い。
 それに加えて本能とでも言うのか、先程から脳内にて、緊急警報が鳴り響いていた止まなかった。
 そう考えている内に、アーシアが不思議そうに見て来ていた。


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