Life23 転生天使!転生麻婆!?中編 〜赤龍帝、兵藤一誠VSこの世全ての辛み、言峰綺礼〜
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特製の醤を忘れず、運びは速く、あらゆる辛みを思い出させる」
綺礼が似非詠唱を噤むたびに、麻婆豆腐が輝いて行く。
「装うなかれ。苦味には旨みを、甘さには辛みを、冷たさには熱さを、塊にはとろみを、試行錯誤にて完成を」
似非詠唱とは言え輝きがあまりに強いモノだから、ピリピリと若干悪魔である周りの彼らは痛みを感じ始めた。
「休息は私のおたまに、貴方の皿に料理を注ごう。最高の旨みは、生の中でこそ与えられる。――――許しを此処に、調理した私が誓う」
いよいよ大詰めと言った所か、綺礼は片膝を付いて救い取った麻婆豆腐をアザゼルの口元に寄せる。
そして――――。
「――――――――“この魂に麻婆を”」
光輝いたまま麻婆はアザゼルの口内へ入っていった。
当のアザゼルは気絶したままだと言うのに、器用に噛んでから飲み込んだ。
そして三拍置いてからアザゼルは立ち上がった。
「アザゼル!」
「良かったです、先生!それで・・・・・・・・・如何したんですか?」
気が付いたアザゼルに駆け寄るも、当の本人の様子がおかしかった。
「あ、ああ、ああああぁああああ・・・・・・・・・・・・ぐぅ、ぉぁあああああああああああああ!!!」
『!!?』
アザゼルは奇声を上げながら、まるで誰かに殴られるように胸から上を激しく様々な方向に動かしていく。
「あああああぁああああぁああ・・・・・・がっ、ぐっ、ごっ、げっ・・・・・・ごぅぁはッッ!!」
「アザゼル!!?」
「先生ぇええええええええええ!!?」
ついには、上に向けて豪快に血を吐きながら気絶した。
一誠達がアザゼルに呼びかけるも反応が無く、まるで死んだように気絶していた。
「何故だ!?何故総督殿は私の作った麻婆豆腐を受け付けないのだ!天使と堕天使は生物学上、同じ構成物質で成り立っているはずだ。なのに何故・・・・・・少なくともガブリエル様にはいつも好評の賛辞を頂いていると言うのに・・・!」
当の料理人は苦悩しているが幾らなんでもこれは矢張りおかしいと、綺礼にまた尋問しようと考えた時に扉が開き、アーシアたちが帰って来た。
「遅くなりました」
「手間取ってすまない・・・・・・・・・っと、まさかそれは・・・!」
「・・・・・・・・・・・・」
イリナとゼノヴィアをよそにいち早く気づいたアーシアは、祈りを奉げていた。
因みにリアス達が壁になってアザゼルが倒れていることに気付かないでいる。
祈りを奉げ終えたアーシアは、一目散で3人の誰よりも早く綺礼の下に行った。
「あの、あの、神父様。それはもしかして・・・・・・!神父様特製の麻婆豆腐ですか?」
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