第二十二話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た。
さて、葵はと言えば、自身の新しく手に入れた能力、【魔力完全掌握】に非常に満足していた。
確かに、この能力を手に入れたことにより、葵は魔力以外のエネルギーへの干渉が不可能になった。
・・・しかし、魔力とは、そのデメリットを覆す程のエネルギーだったのである。
(すげえな。『クリーンなエネルギー』だなんて原作で言われてたけど納得だ。このエネルギーがあれば、火力やら風力やらなんてバカバカしくて使ってられねえな。管理局が増長するのも頷ける)
使った分のエネルギーを、世界から徴収して回復する。
(進化して理解できた。魔力はどこにでもあるんだ。どんな世界にも存在する。地球にだって、最初からあった。それを観測する術がないだけだ)
そう。どんな世界にも魔力はある。それは、もはや葵にはエネルギー不足などという言葉が存在しないことを意味していた。そして・・・
(どんな形にもなる。炎にも水にも電気にも・・・そして、目の前の暴走体のように、物質にすらなれる!!!)
フェイトも、魔力を電気に変換する能力を持っているし、暴走体や闇の書の防衛プログラムなども、魔力で作られた物質だ。魔力とは、いかなる存在にもなれる、万能のエネルギーなのである。
―――つまり、だ。
そんなエネルギーを隷属させ、いかようにも操る事が出来る葵は、進化する前をはるかに超える万能性を手に入れた事になるのである!!!
「ッハ・・・!ハハハ・・・!ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」
笑う。笑う。嬉しすぎて。これだけの力を手に入れた今、葵を止められるモノなど何もないことを確信して。もう、寿命以外で死ぬことはないと確信して。例え管理局と正面から戦争しても、圧勝出来てしまうだろう。原作三期で、たかがAMFにあれほど苦戦していた連中である。そんな紛い物と比べることすら烏滸がましい【魔力完全掌握】と対峙して、無事であるモノなどいるわけがないのだ。
「あ〜・・・夢に一歩近づいたぞ。嬉しいなァ・・・。」
長い笑いをやめて、葵は前を向く。
「ヒッ・・・!」
葵の背後で、小さな悲鳴が聞こえた。フェイトだ。常軌を逸した葵の様子に、恐怖を隠せなかったようで、チラリと葵が後ろを見ると、更に怯えてアルフに抱きついていた。
こんな危険な状況で笑う、血まみれの少年だ。恐怖を感じても仕方がない。
見れば、ユーノもカタカタと震えていた。
「・・・ふん、まあいいさ。お前らの相手してる場合じゃないしな。」
そうして、葵は今度こそ前を向く。ビルよりも
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ