暁 〜小説投稿サイト〜
攻撃手 狙撃手 エンジニアのトリップ集団!!
トリップ一年目
第二章 正隊員までの道のり
第三話 みかんというC級
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〜東side〜
ホットコーヒーが紙コップに入るのを眺める。

今日は楽しかったな。

真木ちゃんは隣の的に狙撃しちゃうし、
みかんちゃんはいい成績が出たらしい。
みかんちゃんは知らないけど、
真木ちゃんは集中力がしっかりしている。
集中しすぎて周りを見ないことが多いけど、
あれはA級になれると確信した。
ただ・・・不安定な精神で感情が顔に出やすい。
周りに流されやすいタイプか・・・

「なぁ、今日入ったC級の女がヤバイらしいぞ!」

「13秒のやつか?」

「1000からはじめてもう3000らしいぞ」

・・・・・・!?
あ、コーヒーふいた。
ハンカチハンカチ・・・

今日入隊してすでに3000!?
攻撃手史上初の初日昇格・・・

待てよ・・・?
みかんちゃんは休憩をとっていない可能性が・・・
ご飯すら食べてないことになる。
それはまずいな。

ランク戦ブースに行くと、
ソファーをひとつ占領し、寝ているみかんがいた。
無防備だ。

「・・・どなたか存じませんが、今、何時ですか」

「23時だ。トリオン体でも休憩は必要だ。
体も脳も疲れてるだろ?」

「・・・!?」

何か驚いたのか、みかんは跳ね起きた。
丸くなった目をこちらに向けて、大声を出す。

「えぇぇ〜!?東さん!?
気づかなかった・・・私、寝てたのかな」

「その様子だと休んでないな。
おかしいはずだ。いきなり3000ポイントなんて・・・
それにしてもよく勝てた」

「攻撃手は相手の目線と体勢から攻撃は先読みできます。
ドッチボール・・・ボールを避けるのは得意なんですよ。
目線と体勢からボールの軌道わかるし。」

・・・解説してくれてありがとう。
はじめに会ったときはキツイ性格かと思ったが、
どうやら根は真面目で律儀な子らしい。
真木ちゃんと仲良くできるのは、相性がいいからか。
確かに真木ちゃんは真面目で律儀だけど何か欠けてるからな〜

「・・・休むのはいいですけど、
東さん、迅さんに私達の面倒を見てくれって言われてません?
なら不愉快だな〜」

・・・・・・
いや、真木ちゃんと仲良くなれたのは・・・

「みかんちゃんは、頭がいいな。
よくわかったね」

「別に。東さんと迅さん、太刀川さんの立場で考えただけです」

太刀川まで入れたか。
迅が何を言ったのか、予想はついてそうだな。

「みかんちゃんは水平思考か。
女性は水平思考寄りだからね」

みかんは不愉快そうに見てくる。
よく知ってるな〜水平思考は詐欺師の思考。
だからいい顔をしなかったみかん。
真木ちゃんは受け身だが、彼女は真逆か。

「それより東さん、お腹すきました」


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