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八海の
嶺に白妙
纏いなば
三冬の月と
思ふ淋しさ
霊峰と謳われし八海山の嶺に雪が降る。
それを眺めると、急に十二月に入って本格的に冬になってしまうのだな…と、沁々としてしまう…。
これから暫くは寒い時期が続き…心細くなるばかり…。
淋しさは埋められず、ただただ…彼を想い、待つだけしかできないのだ…。
何とも…虚しい季節だ…。
寒風に
浮かぶ月さえ
また遠く
君を想へば
物悲しけり
強い北風の吹く中、雲の切れ間に淡い月が見えた…。
それは夏に見た磊落の月とは違い…余りにも遠くへと感じてしまう…。
それはまるでここから去った彼のようで、私には…全く手が届かない…。
そう考え…物悲しくなってしまった…。
彼は今頃…何をしているのだろうか…。
知りたい…いや…知らない方が良いのかも知れない…。
あぁ…私は一体、何のために生きているのだろう…。
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