Fate/stay night
1168話
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をする事はないと信じたい。
ともあれ……臓硯が選ぶ選択肢としては、結局1つしかない訳で。
『ぬぅ……分かった。お主の提案に従おう』
「そうか。言っておくが、それが口だけなんて事はないよな?」
『当然じゃ。もっとも、証拠となるものは何もない。それについては信じて貰うしかないがのう』
言ったな?
臓硯の言葉に小さく笑みを浮かべ、空間倉庫から鵬法璽を取り出す。
『なっ!?』
踞って苦しがっている桜の方から、臓硯の驚愕の声が聞こえてくる。
何について驚いたのかというのは、考えるまでもない。
鵬法璽の放っている魔力によるものだろう。
「さて……じゃあ、お前の名前で誓って貰おうか。この先、一般的な意味で桜に危害を加えず、桜に声を掛けたりもしないで大人しくしていると。勿論断るならそれでもいいが……その場合は、若干桜に危険はあるが、スライムでお前の本体を処理する事になるのは覚えておいた方がいい」
空間倉庫から出したスライムの触手をこれ見よがしに動かしながら告げる。
……いや、今の状況で臓硯がこっちの状況を見ているのかどうかは分からないが。
この言葉が向こうに聞こえてないといいんだけど、微妙だろうな。
『ぐっ、き、貴様……』
「それと、誓う名前は間桐臓硯ではなく、マキリ・ゾォルケンでだな」
『き、貴様ぁっ! どこでその名前を!』
「さて、どこでだろうな。……言っておくが、これがお前の最終的な選択肢だ。もし誓えないのなら、その時点でこっちは次点の手段を取らせて貰う」
『まっ……』
まだ何かを言いたそうな臓硯だったが、俺はそれを無視して鵬法璽へと魔力を流し、その効果を発動させる。
「マキリ・ゾォルケンは、今後、現在寄生している間桐桜に対して一般的な意味で危害を加えず、声を掛けたりする事もしないと誓うか? もし誓うのなら、お前の名前で誓いの言葉を言え」
スライムの触手をユラユラと揺らしながら呟く俺の言葉に、臓硯は暫くの間沈黙を返す。
恐らく、現状をどうにか出来ないかを考えているんだろう。
確かに現状で鵬法璽の正確な能力は知らないのだろうが、そこから感じられる魔力は強力極まりない。
確か、このFate世界にもセルフギアスロールとかいうのがあったと思うが、これは言葉だけで発動する分、より凶悪な代物だろう。
「どうした? こっちの言葉に従えないのなら、相応の手段を取らせて貰うが……」
スライムをゆっくり、ゆっくりと桜の方へと向ける。
早く誓え。確かにスライムを使えば臓硯をどうにか出来る可能性が高いが、何らかの不慮の事態が起きれば、臓硯が寄生しているのが心臓なだけに万が一という事も有り得るのだから。
そのままゆっくりとスライムの触手が桜の方へと伸びてい
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