Fate/stay night
1168話
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し抗ってみたらどうだ? もしかしたら、桜の身体じゃなくて俺の身体を手に入れる事が出来るかもしれないぞ?」
まぁ、俺は混沌精霊であり、身体は魔力で出来ている。
普通のサーヴァントと違って心臓があったりする訳じゃないから、桜と同じく寄生する事は出来ないんだが。
『……何を求める?』
お? こうして話を聞こうとしてくるというのは、向こうの態度がちょっと改善された形だな。
まぁ、正面から戦えばどうあっても自分が死ぬというのを本能的に理解したのだろう。
もし俺が普通の……それこそサーヴァントではなく人間だったら、心臓の中にいる臓硯に手を出すのは非常に難しい。
迂闊に手を出せば、臓硯を殺したら桜も死んでました……何て事になりかねないのだから。
それを思えば、こちらとしても向こうが交渉を要求してきたのは嬉しい。
「そうだな……お前がこれ以降は一般的な意味で桜に危害を加えず、話し掛けもせずにその心臓の中で大人しくしているというのなら、命だけは助けてやろう」
実は桜の心臓からどうにかして臓硯を取り出し、こっちで確保するという方法も考えた。
だが、臓硯は色々な意味で危険だ。
その知識や蟲を使い魔とする能力は興味深いんだが、外で活動する為の身体を作るとなると、人間を取り込む必要がある。
それでいて、その取り込む周期も短かった筈だし、臓硯の本体でもある蟲の状態では魔力を殆ど使う事も出来ないから、寄生させる相手や取り込む人間は必須となる。
蟲の状態で知識だけを引き出す……というのも考えたが、臓硯の危険さと得られる知識を考えるとリスクが大きすぎると判断した。
よって……残念ながら、臓硯にはこのFate世界で大人しくしていて貰おう。
まぁ、量産型Wを用意するという手段もあるけど……正直、臓硯そのものが危険過ぎるんだよな。
放っておけば何をしでかすか分からないし。
『ぐむ……それは……』
俺の言葉に悩む臓硯。
まぁ、そうだろう。俺の言葉をそのまま受け止めると、それは桜の中にいる以外は何も出来なくなるのだから。
けど、死ぬのと生きるののどっちを選ぶかと言われれば、話は決まっている。
それに俺に対して約束をしたとしても、俺がサーヴァントである以上は普通なら聖杯戦争が終われば消えると思ってもしょうがない。
……まぁ、セイバーのように生きている状態で精神だけをこの聖杯戦争に呼び出されるのも色々と大概だが、俺の場合は肉体そのものごとこのFate世界に来てるからな。
ぶっちゃけ、もしきちんとルール通りに聖杯戦争が行われていたとしても、俺の魂を聖杯の魔力として使う事は出来なかったんじゃないか?
いや、凛が令呪を使って命令すれば可能か?
まぁ、こういう関係になった以上はそんな真似
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