28 グリーン対カツラ 2
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ブーバーの炎のパンチがくる。
グリーン「避けろ、ゲンガー!」
命令はゲンガーには届かず、炎のパンチはクリーンヒットする。
グリーン「ゲンガー、シャドーボールだ!」
しかしシャドーボールではなく、突進するようで突進ではない奇妙な攻撃をする。
カツラ「何だあれは?」
サカキ「カツラ博士、あのゲンガーは技が使えません。畳み掛けるなら今です」
ゲンガーの奇妙な攻撃は簡単に弾き返されて自分がダメージを受けるだけである。
オーキド「悪あがきじゃ!
あのゲンガー、技を1つも覚えておらん!」
グリーン「どういうことだよ、じーさん!」
オーキド「さっき、あのゲンガーはブルーのポケモンと言ったな?
まさかとは思うが、メタモンに記憶を抜き取られたのかもしれん」
グリーン「メタモンはイミテで最後じゃなかったのかよ!?」
オーキド「そのはずじゃが、サカキのことじゃ。何を隠しておるかわからん」
グリーン「どうでもいいけど技を覚えてねえんじゃ勝ち目ねーぜ」
悪あがきを繰り返していては相手を倒すどころか自滅である。
オーキド「技マシンさえあれば……」
グリーン「技マシン……!
イミテが持ってる! 研究所で貰ったやつだ!」
オーキド「本当か! よし、わしが借りてこよう!」
グリーン「頼んだぜ、じーさん!」
オーキドはピジョットに乗ってジムへ戻る。
カツラ「待て、オーキド! まだ勝負はついていないぞ!」
グリーン「おい、じじい!
メタモンはお前が作ったんだったよな?」
カツラ「それがどうした!」
グリーン「ゲンガーはメタモンに記憶を奪われたんだ!
じーさんが技マシンを持ってくるまで待つのが筋だろ!」
サカキ「もはやこの勝負にルールなど必要なかったはずでは? カツラ博士」
サカキはカツラの耳元で囁く。
グリーン「そいつの言葉に耳を貸すな!
ブルーをそそのかして悪事の片棒を担がせようとしてる奴だぞ!」
サカキ「奴はオーキドの孫……復讐すべき相手ですよ」
グリーン「このゲンガーだって元々ブルーのポケモンなんだぞ!
そいつがこんなまともにバトルもできないようにしちまったんだ!
いい加減に目を覚ませ! 本当に復讐するべき相手はそいつだ!」
カツラ「わしは全てを失った。
息子夫婦も、孫娘も、研究も……
そのわしを今まで支えてきたのは、もはや復讐心だけだ。
今更どうしろというのだ! わしの気も知らん小僧共が!」
そのとき、激しい地鳴りと共にマグマの海からひときわ大きな噴火が起こる。
高く飛沫をあげながら溢れるマグマの中から1体の鳥ポケモンが現れる。
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