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逆襲のアムロ
17話 エアーズロックの死闘 3.7
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コックピット辺りから喧嘩する声が聞こえてきた。
それを聞くとキースが「ほらね」とモーラに言った。

「だから、貴方のやり方じゃ全部こなすに時間がかかりすぎるのよ。こことここは飛ばして後でやればいいの!」

「そんなんじゃ、使い方も何もない!マニュアルは1から全てこなしてこそじゃないか!」

「この頭でっかち!」

「なんだとー」

ニナは「もう知らない」と言って、コックピットから離れ、リフトでモーラとキースの居るフロアに降りてきた。

「あんな頑固なひと初めてだわ!」

そうモーラたちに吐き捨てて、格納庫から出ていった。
コウはニナがいなくなっても夜通しマニュアルと格闘していた。


* オーストラリア内陸部 野営地 3:25

ガトーは数人の仲間と共に暖を取り、休息していた。
こういう戦場での憩いのひと時をガトーが大切に感じていた。

「こう、安らぐ時に今何かをしている自分を忘れることができる。そんな余裕を感じさせる」

部下のウォルフガング・ヴァール大尉がガトーを気遣った。

「少佐は色々役目が有り過ぎて、心配です。そう言う気持ちになるのは、失礼ながら荷が重いからではないですか?」

ガトーは少し笑った。

「そうだな。大義、大義と口には出すが、あのソロモンの砲撃を思い出す度に自分がよく分からなくなってくる」

「少佐・・・あれは少佐のせいではありません」

「分かってる。あの時私もドズル閣下と一緒であれば、こんな気持ちにはならなかっただろう」

ガトーはデラーズを尊敬していたが、デラーズが心酔するギレンへは懐疑的であった。ソロモンの時に知って放ったソーラレイ。ドズルが犠牲になった。あれが大義であるならばとガトーは感じていた。

「しかし、一兵士としてはギレン総帥のため。お役に立たねばならない」

ガトーはそうヴァールに言ったが、本当は自分に強く訴えたかったことだった。


* アルビオン艦橋 5:55

そろそろ夜明けが近づいてきて地平線が薄くオレンジ掛かってきた頃、シナプスの奸計により、艦内にジオンと通じるものがいることに気が付いた。

ニック・オービルである。

シナプスは前々よりあの包囲された基地やガンダムの強奪など、いくら連邦が一枚岩でないとはいえ、ここまで見事にやられるものではないと考えていた。つまり内通者の存在。それを疑った。

1名ずつ内緒で不在の間部屋を捜索したところオービルが黒だと判明したのであった。

それに気づいたオービルは格納庫よりコア・ファイターを奪取。アルビオンより逃走した。
それすらシナプスの張った罠ともオービルは気付かなかった。

「で、あのアナハイム野郎が目的地へご案内してくださるそうで」

艦橋にて
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