機動戦士ガンダムSEED編
第23話
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イロットである二人にとってそんな場所は見慣れたものであり、大して驚くものではない。では何故二人にとってここが想像を遙かに超えたと言える場所なのか?
それは、その設備がプラント本国と同等。またはそれ以上と言える程に整った物であり、高性能な機材ばかりを取り揃えていると一目で判別できたからだ。
二人は整備士などの専門職ではないが、それでもMSの修理現場は戦闘後に嫌という程見てきたのだ。少なくとも、ここにある機材が一個人でそう簡単に取り揃えられる物ではないと二人は断言できた。
「ますます彼がどんな人物なのか判らなくなってきたよ。どうしたらこれだけの設備を揃える事が出来るのか──」
『別にあいつがこれを創ったのではないがな』
その声の主は唐突に現れた。
ラゴォの胴体に飛び跳ねるようにして現れたそれは、真ん丸の球体のみで構成されたロボット。その配色は薄い青の一色のみで、黒の小さい目と口を象ったラインが可愛らしくもある。ただ、そこから発せられる男性的な声のせいで何だか台無しになっているが。
そんな感想を抱いた二人だったが、このロボットの姿はどこかで見覚えがあった。
「このロボット?今の声は?でもこれって……」
「確かハロと言ったかな?クライン議長の娘さんのロボットだったか」
そう、このロボット。プラント最高評議会議長であるシーゲル・クラインの娘であり、プラントで人気の歌姫として有名なラクス・クラインの所持するペットロボットの『ハロ』と同一の姿をしているのだ。
何故そんなハロがこんな場所にいるのかと二人は思ったが、何やら二人の会話に気に入らない部分があったらしいこのロボットは機嫌が悪そうな声色で二人に話しかけてきた。
『──ワタシをあんな小娘の所有するペットロボットと同一視しないでもらいたい。ワタシはあれよりも高性能な存在であり、比べるのならもっと高度で知的なロボットにしてくれ』
「「………」」
……どうやらラクスのハロと比べられるのはこのロボットにとって屈辱、または怒りを覚えるものらしい。
二人は正直ハロが喋った時点でかなり驚いていたのだが、それどころか今のように人間と同じような感情の機敏があると知った事でもう彼等のキャパシティは限界を超えそうだった。
そんな中でバルトフェルドは何とか気を入れ直し、目の前のロボットへ自分達が聞かなければならない事柄について問いただした。
「……それはすまなかった。突然で何だが、ここは天原 洸が言っていた拠点で合っているのか?」
『そうだ。ここは洸とワタシが所有する拠点だ。君達を運んだ方法は「時空震動」と呼ばれるものだよ』
「『時空震動』……?」
その名称にバルトフェルドは全く聞き覚えがなかった。アイシャも同
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